三菱デリカミニ・アクティブトーンスタイル《写真撮影 中野英幸》

アウトドア派にオススメ軽自動車の2グループ目の紹介は、三菱『デリカミニ』とスズキ『ハスラー』、ダイハツ『タントファンクロス』の3車。

◆専用パーツも装備、ラフロードの走破性を重視したデリカミニ
最近登場したばかりのモデルがデリカミニ。アウトドアを意識したデザインのスーパーハイト系ワゴンで、設計のベースは『eKスペース』だが、スキッドプレート付き風の前後バンパーや三菱のダイナミックシールドのデザインでSUVテイストを高めている。車名はもちろん“ミニバンのデリカ”から取っていて、力強い走りのイメージがあるデリカと、広々とした室内空間を持つモデルとしてデリカミニとネーミングした。

それだけにスーパーハイトワゴンであってもラフロードの走破性を重視しているため、アウトドアに使うのは打ってつけだ。4WDモデルは全グレードが15インチタイヤを装着している。タイヤ外径を大きくすることで走破性を高めると同時に最低地上高もFFと比べて5mm高い160mmになっている。わずか5mmだがラフロードでは、フロアを擦る可能性はそれだけ小さくなるから意味はあるわけだ。さらにデリカミニ専用開発のショックアブソーバーを採用していのも見逃せない。サスペンションの基本性能を高めることで荒れた路面での走行安定性を向上させると同時に、乗り心地も向上させている。

デリカミニは駆動制御も上級モデルに迫るメカニズムを採用。まずはグリップコントロール。雪道はもちろん、キャンプサイトでも雨の日は芝生や草地は驚くほど滑りやすい。そうした悪条件でも発進をサポートしてくれ、片側の駆動輪がスリップしたときには、そのタイヤにブレーキをかけることで駆動力を確保してくれる。浜辺などの砂地でも威力を発揮する機能だ。

次はヒルディセントコントロール。本格的なSUVも採用する制御で、滑りやすい急な下り坂でも自動でブレーキコントロールをしてくれるためハンドル操作に集中できる。下り坂でスイッチをオンにして約4〜20km/hの任意の速度に設定すればブレーキ操作は不要だ。もちろん上り坂でのずり下がりを防ぐヒルスタートアシストも装備している。

高速道路で便利なのが運転支援機能のマイパイロット。レーンキープ機能はもちろん、渋滞があっても停止制御までしてくれるため疲労軽減につながる。アウトドアレジャーで疲れて帰るときなどは、本当に助けになる機能だ。オススメグレードはGプレミアム4WD(214万9400円)。初期受注の約60%が4WDを選んでいて、約80%以上が装備充実のプレミアムを選んでいる。デリカミニをチョイスするユーザーは、やはり走破性能と先進装備を求めているわけだ。

◆日常の足としても使えるハスラー
スズキ・ハスラーはクロスオーバーSUV的なスタイルと、丸目ライトに象徴されるようにカワイイスタイルがポイント。初代が大ヒットし、現行型も好調な売れ行きを見せているだけに街なかでよく目にする。もちろんアウトドアに似合っているモデルだが、日常の足としても使えるのがポイントだ。

インテリアもアウトドア指向のデザインで、ボディーカラーのバーミリオンオレンジガンメタリック2トーンの内装は、バーミリオンオレンジの鮮やかなカラーがSUVらしさを盛り上げている。インパネは3つのベゼルがレイアウトされていてバーミリオンオレンジでカラーリングされ、助手席前には折り畳みのテーブルまで付けられている。

オススメのグレードはハイブリッドXターボ4WDの2トーンカラー仕様(181万7200円)だ。ハスラーはマイルドハイブリッドを全グレードに搭載。ISG(モーター機能付きジェネレーター)によって回生し、加速時はモーターでアシストしてくれる。アイドリングストップからの再始動が静かなのも美点で、市街地での燃費性能はトップクラス。

◆タントファンクロスの大開口ドアはアウトドアでも便利
ダイハツ・タントファンクロスは、スーパーハイトワゴンで人気のタントをアウトドア仕様に仕立てたモデル。最大の特徴はBピラーレスのパノラマオープンドアだ。助手席のドアを開けてリヤスライドドアを開けると軽自動車とは思えない大開口となる。その幅は1490mmもあり、室内高も高いため乗り降りがとてもしやすい。

ルーフレールが標準装備のため、カーサイドテントやタープの装着も楽だ。キャンプサイトでカーサイドテントを装着するとクルマの車内を効率的に使うことでき、観音開きのパノラマオープンドアによって荷物の出し入れもしやすいのがいい。オススメグレードは動力性能に余裕があるターボで、もちろん4WDのエコアイドル非装着車(189万7500円)。エコアイドルは燃料を節約できるがバッテリーの負荷が大きく、高性能バッテリーを交換するランニングコストを考えると、非装着車をオススメしたい。

それぞれに特徴がある6台から、自分のアウトドアシーンに合ったモデルを選んで、楽しいカーライフをエンジョイしてもらいたい。

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