スズキ・ジムニー新型発表会《撮影 高木啓》

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。


2018年7月6日付

●米中きょう追加関税発動、互いに5.5兆円、段階的に(読売・1面)

●EU,車関税下げ検討、メルケル氏、「米と交渉応じる用意」(読売・2面)

●「ノート」販売首位、上半期「軽」以外、日産48年ぶり「サニー」以来(読売・8面)

●ボーイング傘下にエンプラエル、基本合意、エアバスと二強(朝日・8面)

●ホンダジェット乗り心地は、揺れ少なく座席ゆったり(朝日・8面)

●6月新車販売はN-BOX首位、10か月連続(毎日・6面)

●主力車先進技術で勝負、スズキ「ジムニー」20年ぶり全面改良(産経・10面)

●ベンツ,17万台リコール、マツダは1万5000台リコール(産経・27面)

●あおり運転で殺人容疑、バイクに車追突、男を再逮捕、堺(東京・27面)

●米中緊迫 世界が固唾、制裁関税きょう発動期限(日経・1面)

●東南アジア新車販売2か月連続増加、5月4%、タイけん引(日経・11面)


ひとくちコメント

スズキが、1970年に登場した本格的な軽四輪駆動車『ジムニー』を20年ぶりにフルモデルチェンジすれば、日産自動車の小型車『ノート』が、2018年上半期(1〜6月)の軽自動車を除く国内新車販売で首位。日産車が上半期で首位になったのは1970年の小型車『サニー』以来、実に48年ぶりのことだそうだ。

互いに「1970年」(昭和45年)という年が、偶然にも時を同じくしてクローズアップされたが、きょうの各紙の紙面を見ると掲載がマチマチなのが興味深い。


まず、スズキのジムニーを鈴木俊宏社長のカット写真とともに経済面のトップ記事で大きく報じたのは産経1紙だけ。「光る車づくりをしないと認知されない。本格的な四駆にこだわるプロユーザーにしっかり売りたい」とのコメントも紹介している。

産経以外にもジムニー関連の記事を読売、朝日、日経も取り上げているが、3紙はいずれも「ノート販売上半期首位」「日産車、48年ぶり首位」などと、鈴木社長の言葉を借りれば、「大手サン」の日産の話題のほうを大きく報じている。


また、毎日と東京にはスズキのジムニーの記事はないが、毎日は6月の新車販売でホンダの『N-BOX』が10か月連続で首位になったことを小さく取り上げている。

ジムニーの全面改良もノートの快挙も楽しみなニュースだが、やはり気になるのはもトランプ米大統領が、中国の知的財産侵害に対する制裁関税を予定通り日本時間6日午後1時1分に発動すると表明したこと。きょうの日経の1面トップは「米中緊迫 世界が固唾」のタイトルで、「世界は保護貿易の連鎖による影響に身構えている」と伝えている。

スズキ・ジムニー新型《撮影 高木啓》 スズキ・ジムニー歴代。手前(クリーム色)から初代、2代目、3代目で先代。《撮影 高木啓》 日産サニー(1970年)