レクサス LM《写真提供 レクサス》

トヨタが展開する高級車ブランドのレクサスは、4月に開催された上海モーターショー2023にて、新型『LM』を世界初公開した。日本での発売は、2023年秋頃を予定している。この記事ではLMのエクステリアに注目していく。

◆動的性能を意識した合理的なデザイン
レクサスチーフエンジニアの横尾貴己氏は、「どんな豊かな装備や機能があっても、クルマとしての素性が良くなければ乗員が快適に過ごすことはできない。」と語る。それを示すかのように、LMのエクステリアは気品のある存在感を示すだけでなく、空力性能までを考慮して造形されている。そのスタイリングは、機能的本質や動的性能に繋がることが見ている者にも伝わるようになっており、LEXUSのデザイン哲学に沿ったものとなっている。

フロントはLEXUSおなじみのスピンドルボディ、新型LMはそれをさらに洗練させたものにしている。グリルに外板色を採用することで、押し出しが強いながらもスピンドル形状をボディと違和感がないように合わせている。ボディとの境界の段差を減らすことで、空力や冷却性能、操縦安定性にも一役買って出ているという。

◆アルファードより広いながらも運転のし易さは変わらないか
新型LMの基本諸元は全長5125mm、全幅1890mm、全高1955mm、ホイールベース3000mmとなっている。アルファード(Executive Lounge S)の全長4950mm、全幅1850mm、全高1950mmと比べて、さらに一回り室内が広くなることが予想される。しかし、ホイールベースの長さはアルファードと全く同じであるため、小回りの具合はそこまで変化しないだろう。パワートレインは2.4L直列4気筒ターボハイブリッドシステム[eAxle]と2.5L直列4気筒ハイブリッドシステム[E-Four/FF]が用意される見込みであり、日本では4人乗りのeAxle仕様が先に導入される予定だ。

◆乗員が見ないところの進化もかかさない
ミニバンのように大きなスライドドアが備わっているクルマは、フレームの剛性を確保することが非常に難しい。剛性がしっかりしていなければ、良い足回りを備えたとしても、フレーム自体が先にねじれてしまい、心地良い乗り心地に仕上げることは出来ない。新型LMでは「素性の刷新」をキーワードに、フレーム全体の設計を見直すことでねじり剛性の向上に努めた。クォーターピラー部の補強増強、構造用接着剤の導入などによって、従来型比で約1.5倍のねじり剛性を確保した。これにより、フラグシップMPVにふさわしい乗り心地に仕上げている。

さらに、新しいLMでは走行時のノイズ軽減にこだわった。発生するノイズ(源音)を小さくする、社内への侵入を防ぐ(遮音)、車内のノイズを下げる(吸音)の3ステップを踏まえることで、「乗員が心地よく感じる自然な静けさ」になるように仕上げた。源音の低減では主にロードノイズと風切り音に着目し、タイヤ周辺やボンネット、ピラー周りを重点的に対策が施されている。他にも、吸音材、遮音材、制振材の分量や厚みを調整し、それぞれの車体部位に最適に配置することよって、車内騒音のさらなる低減を図っている。

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