
メルセデスベンツは、2026年に発売予定の新型電動ミニバン『VLE』のプロトタイプの写真を24日に公開した。現在、開発プログラムにおける重要な段階をクリア。VLEのプロトタイプは3つの異なる分野での効率性テストで優秀な性能を実証したという。
最初のテストは、ドイツ・シュトゥットガルトのメルセデスベンツ風洞施設での空力性能試験だった。VLEは張り詰めたルーフラインから滑らかに丸みを帯びたリアへと流れる外装デザインにより、印象的な空気抵抗係数を実現した。プロトタイプには流線型シルエットを隠すため様々な外装カモフラージュが施されていたにも関わらず、空力テストの結果は高い効率性を確認した。
2番目のテストは、南イタリアのナルドテストトラックでの高速走行試験。メルセデスベンツの専門家チームは、極めて動的な操縦性と高速走行下で微調整を行い効率性を向上させた。主な目的は電動パワートレインの設定最適化、回生プロセスの改良、熱管理の向上、そして後輪操舵が車両操縦性に与える影響の評価だった。
3番目のテストでは、シュトゥットガルトからローマまで約1100kmの長距離走行を成功させた。充電は15分間の短時間充電を2回行っただけだった。このテストの焦点は、ファミリーやレジャー愛好家による様々な道路タイプや条件での日常使用における適性を実証することだった。
VLEは、新開発のモジュラー式でスケーラブルなバンアーキテクチャをベースとした最初のモデルとなり、全く新しい時代の幕開けを告げる。このアーキテクチャにより、プライベート向けのグランドリムジン(メルセデスベンツVLEとメルセデスベンツ『VLS』)と商用バンとの明確な差異化が可能になる。最大8席のVLEは、ファミリーやレジャー愛好家向けの柔軟な車両から高級VIPシャトルまで幅広い用途に対応する。







