LION EXPERIENCE 2021《写真撮影 関口敬文》

Groupe PSA Japanは、2021年9月2〜5日、プジョーブランドの体感イベント『LION EXPERIENCE 2021』を東京・六本木ヒルズの大屋根プラザにて開催する。

イベント会場では、2022年に日本導入予定の新型『308』と参考展示ながら『508PSE』(PSE=PEUGEOT SPORT ENGINEERED、プジョースポーツエンジニアード)が初公開される。また、同イベントは9月11〜12日に名古屋で、9月18〜19日に大阪でも開催される。

イベント開催に先立ち、9月1日にはプレス発表会が行われ、新車説明だけでなく、ブランドロゴ刷新のストーリーや、現在のプジョーの販売状況なども語られた。

◆2015年以来、右肩上がりで成長を続けている

まずはGroupe PSA Japan代表取締役社長兼CEOのポンタス・ヘグストロム氏が登壇し、プジョーの成長率について述べた。

「ステランティスの7ブランドは、今年の1月から7月までの累計で2万8000台を超える台数を販売し、対前年比プラス42%の成長を記録した。これが全輸入車の2倍以上の成長率であり、乗用車市場全体と比較すれば4倍の成長率だ」

「日本におけるプジョーは、ステランティスの中のブランドではもっとも販売台数の多いブランドだ。ジープをしのぐ9000台を販売し、7月までの累計で前年比プラス63%の成長率、全輸入車市場と比較して3.7倍の成長率となっている。プジョーは2015年以来、右肩上がりで成長を続けている」

「その理由は3つある。まずは製品設計や仕様を日本市場向けに変更していること。第2にクラス最高の機能と独自のソリューションを備えた製品を次々と導入していること。そして第3に、2016年にディーゼル車、2020年に電気自動車を導入するなど、いち早く先端技術を搭載した製品を導入しているからだ。プジョーは『208』と『2008』のモデルラインで2台の電気自動車を導入し、3008と508のモデルラインで2車種のプラグインハイブリッドを導入し、輸入車ブランドとして低排出ガス車の展開を押し進めている」

◆新しいロゴは過去、現在、未来のプジョーを体現している

続いて、ブランドロゴの刷新についても語った。

「プジョーは今後、新しいブランドロゴ、アイデンティティの導入で、新たなテレビCMやウェブキャンペーンを開始する。1850年以来、10個のロゴの変遷を経ているがそのすべてがライオンの意匠だ。このロゴは新しい時代、新しいニーズ、新しいトレンドに適応し続けるプジョーブランドの進化を象徴している」

「新しい11世代目のロゴは、スッキリと高品質でエレガントになった。プジョーデザインラボで作成された新しいロゴは、過去、現在、未来のプジョーを体現している。この紋章と新しいビジュアルアイデンティティによって、つねにモダンであり続けるために、さらに言うならハイパーモダンであり続けるために自らを再構築している」

「今回のロゴの刷新で、全国76店舗のディーラーのデザインも刷新されていく。プジョーとともに過ごす時間を質の高い時間に変えること。めまぐるしく変化する時代にとって、時間はもっとも希少でもっとも貴重な資産と言える。プジョーはそのすべてが質の高い体験、といえるものを提供する」

そして新しい電動化モデルである508PSEについて語った。

「プジョーの変化を象徴し、ブランドの能力を示すエキサイティングな車両を紹介する。プジョー508PSEは、前後に電動モーターを搭載し、4輪駆動のPHEVでシステムトータル出力は360ps、520Nm、0-100km/hは5.2秒という高性能でありながら、WLTPプロトコルで46g/kmと、素晴らしいCO2低排出量となっている。私たちはこれをネオパフォーマンスと呼んでいる」

続いて、Groupe PSA Japanマーケティング部ダイレクターのトマ・ビルコ氏が登壇。日本市場について、そして新型308について、そして508PSEやプジョースポーツカーについて語った。

「新しいロゴは以前のデザインに比べて、モダンでスタイリッシュになった。プジョーが新しい時代に突入したシンボルだ。プジョーは日本での展開も順調で、去年に比べてボリュームが約60%アップした。日本における輸入車マーケットの中では一番シェアを伸ばしているブランドだ。ステランティスのブランドのなかでも一番急成長を遂げているブランドだ」

「プジョーは日本の皆さまのニーズを考えながら製品ラインナップを揃えている。208、2008、『リフター』、『3008』、『5008』、プジョーのプレミアムDセグメントの508スポーツバック、ステーションワゴン。これらすべてのモデルは、現在のブランドアイデンティティの元で、スポーティーラインからインスパイアされたインパクトあるデザインになっている。アイコニックなフロントライト、フロントフェイスの牙(フロントライト下に縦に伸びるライト)などが、新しいブランドアイデンティティーのシンボルだ」

「プジョーの車なので、乗り心地、快適さはトップレベルで、安全装備と技術はそのセグメントのベストが搭載されている。今回発表されたNEW 308は、アップデートされたことで、デザイン、技術、安全装備などすべての部分で全く新しいものとなっている。フロントロゴも新しい意匠が採用されている。新型308でも環境に配慮したパワートレインがチョイスできる。これはプジョーが可能な限り低燃費で、CO2削減を考えた車を皆さまに選んでいただくためだ」

◆508PSEはスポーツカーの長い歴史を受け継ぐアイコン

「プジョーは、スポーツカーにも長い歴史がある。プジョー『205GTI』、『RCZ』などが代表的なモデルだ。今回発表した508PSEは、1980年代のラリー、1990年代のF1、2000年のWRCラリーや耐久レースなど、プジョーが活躍したスポーツカーの長い歴史を受け継ぐアイコンとなる。今回、この508PSEを展示することには意味がある。プジョーは来年、WEC世界耐久選手権に参戦することを決めた。プジョー『9X8』ハイパーカーは、ハイブリッドパワートレインと900Vのバッテリーを搭載している。これまで30年のモータースポーツ経験、プジョーの技術を結集して開発した車で、2022年9月11日には、富士スピードウェイでも走る予定だ」

◆商品力だけでは無く、ブランド力も磨いていく

続いてブランドのビジョンについてGroupe PSA Japanマーケティング部プジョーブランドマネジャーの志水弘樹氏が登壇し、まず、なぜブランドロゴを刷新することになったのか発表した。

「プジョーは現在5年連続で販売台数が伸びており、3008、508といった現行モデルのモダンなデザインが多くのお客様に受け入れられている。昨年導入された208、2008のインパクトを増したデザインも好評で、更に多くのお客様を魅了している。その一方で、自動車業界は、電動化への対応、急速なデジタル技術の発展や浸透、異業種の参入、新しいビジネスモデルの台頭など、これまでの枠組みを超えて広がってきている」

「このような状況でプジョーがブランドとして生き残っていくためには、商品力だけでは無く、ブランド力も磨いていくことが必要だと考え、ブランディングの新しいステージを模索することになった」

「具体的な要素としては、3つの要素を考え出した。お客様から信頼されるための妥協のないニーズと無駄の無いシンプルな体験がもたらすエクセレンス(卓越性)。独創的な要素がちりばめられながらも、色あせないシャープなデザイン、乗る人すべての感覚を中心に設計する、お客様中心の思考がもたらすアルール(人を引きつける力)。直感的なドライビング体験を味わえるコックピット設計、運転する時間を楽しめる時間へとデザインするエモーション(喜び)という、3つのビジョンを掲げた」

「これら3つの価値を提供し、お客様によりよい時間と生活を提供していきたいというビジョンをもとに、その想いを新しいブランドからの約束としてまとめたのが、『すべての瞬間に、愉しみを。』といフレーズだ。」

「ブランドロゴのデザインは力強さと独創的な部分はそのままに、フラットでモダンなデザインとなった。ロゴを導入しただけでは無く、Webサイトのデザイン、広告デザイン、ショールーム、封筒にいたるまですべてを見直し再設計した。そして、お客様と接する様々な体験デザインもリニューアルしたいと考えている。今回一番に伝えたいのは、すべての活動や目的は、お客様がプジョーブランドと関わる時間の品質を向上させるために行われたものだということだ」

◆NEW 308は新しいライオンエンブレムを冠する最初のモデル

Groupe PSA Japan株式会社マーケティング部プジョープロダクトマネジャー上村学氏が登壇し、新型308の商品の主要ポイントを解説した。

「まずはデザイン。官能的でシャープで高級でダイナミック。その存在感はハッチバックの中だけでなく、たとえSUVの集団の中にいてももっとも注目されるのでは無いかと思う。フロント部分のデザインは、大型のフロントグリルの中心に新しいエンブレム。独創的なグリルデザインに、超薄型のマトリックスLEDヘッドライト、ライオンの牙をモチーフにしたLEDデイタイムランニングライト、ダイナミックデザインの象徴だ」

「サイドのシルエットは延長されたボディとホイールベースによって、伸びやかなシルエットを生みだしている。低められた車高と、滑らかなラインのノーズは、ボンネットを視覚的に長く見せている。サイドはシンプルで滑らかな部分と、後輪の張りだしたフェンダー部分で躍動的で力強いキャラクターを表現している。リアを横切る特徴的なラインは空力性能の最適化に基づいている」

インテリアの象徴的な新機能である、ニュープジョーi-Cockpitとプジョーi-connectについても、説明がなされた。

「今回の最大の目玉は、ニュープジョーi-Cockpitとプジョーi-connectだ。プジョーi-Cockpitの構成要素のひとつ、コンパクトステアリングホイールはより使いやすく改良された。インストルメントパネルは、10インチのパネルが搭載され、GTグレードではパネルが3Dで表示される」

「プジョーi-connectは、10インチのタッチスクリーンを備えたインフォテイメントシステムで、欧州仕様とほぼ同等の機能、ナビゲーション、カスタマイズが可能となっている。画面下部にはi-toggleと呼ばれるデジタルショートカットスイッチを搭載。エアコン、電話、アプリケーション、ADASなどドライバーの好きなショートカットメニューを設定し、自由に変更が可能だ」

「i-connectには大きな3つの特徴がある。ひとつ目はスマホやタブレットに近い使用環境、ふたつ目はマルチタスク、パーソナライゼーション、3つ目は、コネクティビティとボイスコントロール機能だ」

◆展示車両は508PSE、新型308だけではない

本日より開催される六本木ヒルズでのイベントでは、新型308、508PSE、208GT、3008GTハイブリッド4、2008 Allureが展示される。また会場隣接のヒルズカフェではプジョー専用にカスタマイズされたBEWITHスピーカーや、レジャーシーンで大活躍するagré(アグレ)・ベッドキット、カーサイドタープなどを、3008とリフターとともに展示する。

Groupe PSA Japan株式会社 代表取締役社長 兼 CEOのポンタス・ヘグストロム氏。《写真撮影 関口敬文》 プジョーのブランドロゴの歴史。《写真撮影 関口敬文》 ディーラーもこのような黒が基調となったデザインになる。《画像提供 Groupe PSA Japan》 Groupe PSA Japan株式会社マーケティング部ダイレクターのトマ・ビルコ氏。《写真撮影 関口敬文》 Groupe PSA Japan株式会社マーケティング部プジョーブランドマネジャーの志水弘樹氏。《写真撮影 関口敬文》 Groupe PSA Japan株式会社マーケティング部プジョープロダクトマネジャーの上村学氏。《写真撮影 関口敬文》 プジョー308は大きなシェアを占める車で、2016年には38%を占めていた。《写真撮影 関口敬文》 現行プジョー308とNEW 308とのサイズ比較。《写真撮影 関口敬文》 現行プジョー308SWとNEW 308SWとのサイズ比較。《写真撮影 関口敬文》 プジョー508PSE(PEUGEOT SPORT ENGINEERED)は日本初公開となる。《写真撮影 関口敬文》 プジョー508PSE《写真撮影 関口敬文》 プジョー508PSE《写真撮影 関口敬文》 プジョー508PSE《写真撮影 関口敬文》 プジョー508PSE《写真撮影 関口敬文》 プジョー508PSE《写真撮影 関口敬文》 308ハイブリッド新型。《写真撮影 関口敬文》 308ハイブリッド新型:i-Cockpitはスマートな印象を受ける。《写真撮影 関口敬文》 308ハイブリッド新型:スピードだけが手前に浮き出て見えるといった、立体的な表示が可能なディスプレイ。《写真撮影 関口敬文》 308ハイブリッド新型:リアを横切る特徴的なラインは空力性能を考えてデザインされている。《写真撮影 関口敬文》 308ハイブリッド新型:ホイールセンターにも新エンブレム。《写真撮影 関口敬文》 308ハイブリッド新型《写真撮影 関口敬文》 308ハイブリッド新型《写真撮影 関口敬文》