フォルクスワーゲンが6月24日、『アルテオン』に5ドア・ファストバックワゴンの「シューティングブレーク」を設定し発表した。近年メルセデスベンツの『CLA』クラスや『CLS』クラスに設定されて人気が出てきたボディタイプだ。
シューティングブレークも、「セダン」や「クーペ」と同様に、馬車のボディタイプに由来する名称で、最近になって作られた名前ではない。「シューティング」は銃による狩、狩猟、ハンティングのことだが、「ブレーク」(=break)は何を意味するのか?
メルセデスベンツが2012年に「CLSシューティングブレーク」をリリースしたとき、このボディ名称について説明している。メルセデスベンツによると、「野生の馬を馴らす(=break)するために引かせた馬車」をブレークと呼んだのが始まりだそうだ。
「このような用途で作られた馬車(ブレーク)は壊れやすかったので、ほかに使用目的が決まっている場合には避けられた。そして目的に応じていろいろな車体が用意された。そのひとつが狩猟だ。狩猟に出かけるための馬車がシューティングブレークと呼ばれるようになった」(メルセデスベンツ)
それが自動車にも使われるようになったというわけだ。なおブレークの語はフランス語にも移植されて、ステーションワゴンやエステートの意味で、breakのスペルのまま「ブレク」となった。
自動車のシューティングブレークは60〜70年代のイギリス車にしばしば見られた。この頃は狩猟が富裕層の趣味になったせいか、シューティングブレークは特別な2ドア・スポーツカーだった。銃や獲物や猟犬を載せるための広い荷室と大きなテールゲートを持つ、豪華でスタイリッシュなクーペだ。量産型クーペのルーフを延長して荷室を拡大したカスタムカーもあった。
実用用途の馬車だったシューティングブレークは、こうしてスポーティでラグジャリーな、そして荷室を備えた車となった。
シューティングブレークってどんな車?…由来とバリエーション[フォトヒストリー]
2020年07月24日(金) 18時00分
関連ニュース
- スバル フォレスター Advance、アクティブにより使いやすく…利便性と安全性が向上[詳細画像] (04月14日 14時45分)
- ボンネットの“ベンツマーク”が帰ってきた!メルセデスベンツ『E300 エクスクルーシブ』登場[詳細画像] (04月11日 19時00分)
- C&Eクーペを統合した新世代の2ドアクーペ、メルセデスベンツ『CLE200クーペ』登場![詳細画像] (04月08日 18時00分)
- 【テスラ サイバートラック】やってきた近未来…東京豊洲でお披露目[詳細画像] (02月22日 12時15分)
- 【三菱 トライトン 新型】よりタフで硬派な仕様が注目を集める[詳細画像] (02月20日 11時30分)