リコール対象となっているホンダ N-BOX/N-BOXカスタム(2018年)《写真提供 ホンダ》

“欠陥車”とは決めつけられないものの、自動車メーカーが、出荷・販売後も安全や環境などの国で定める保安基準に適合しなくなる恐れがある場合は、リコールを届出後、ユーザーに対しては不具合の内容などを通知し、早期に改善のための無償修理を行うことが義務付けられている。

ところが、トヨタ自動車グループの中核企業で自動車部品大手のデンソー製の燃料ポンプを搭載した車のリコールが相次いでいる問題で、ホンダとSUBARU(スバル)の一部車種で、リコール対応に遅れが出ていることが分かったそうだ。4月7日付けの東京朝刊などが「リコール部品1年待ちも、ホンダなどデンソー、供給大幅遅れ」などのタイトルで取り上げていた。

それによると、デンソーでは増産体制で対応しているものの、交換部品の供給に時間がかかり、ホンダ車の一部では届け出から1年以上にわたって無償修理ができない異例の事態となるようだ。

部品の準備が遅れているのは、ホンダが昨年12月にリコールを届け出た113万台の一部で、今年3月から無償修理を始めたが、遅いケースでは今年末や2025年春ごろまで受け付けることができない事例が相当件数あるという。

また、スバルも今年1月に届け出た22万台の一部で部品の準備ができていないほか、三菱自動車でも今年1月に届け出た3万台のリコールも交換部品を十分に確保できておらず、今年前半にはめどが立つ予定だとも報じている。

デンソーは「一日も早く(部品を)お届けできるよう対応している」とコメントしたそうだが、「トヨタ自動車やダイハツ工業、マツダなどは必要量を既に確保できている」(東京)とも伝えており、意図的なのかどうかはわからないが、グループ企業を優先して交換部品を供給していることも読み取れる。

2024年4月8日付

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デンソー《写真撮影 高木啓》