ダイハツ・ロッキー《写真提供 ダイハツ工業》

ダイハツ工業は、衝突試験において不正があったため、ダイハツ『ロッキー』と、トヨタ自動車にOEM供給している『ライズ』の、それぞれ国内向けハイブリッド仕様(HEV)の出荷・販売を停止している。ダイハツでは改めて社内試験を実施し、安全基準を満たしていることを確認した。

ダイハツは5月19日に、ロッキーHEVおよびライズHEVのポール側面衝突試験(UN-R135)に関する認証手続きに不正があったことを公表した。試験は本来、左右の試験を実施して試験データを認証当局に提出する。ダイハツでは、助手席側(左)は当局立会いのもと試験を実施し、運転者席側は右側の社内試験データを提出すべきところ、左側のデータを提出した。

現在、両車種のユーザーが不安・懸念を感じていることから、ダイハツでは安全性能を確認するため、運転者席側のポール側突について自主的に社内試験を実施した。

試験は、車両が電柱などに横から衝突した際の安全性について確認することが目的。電柱などを模したポールに32km/hで車両側面を衝突させ、(1)乗員の衝撃(傷害値)が法定基準を満たしていること、(2)ドアの外れや開放が無いこと、(3)衝突後の燃料漏れの量が一定値以下であること、をそれぞれ確認する。試験は5月24日、ダイハツの滋賀テクニカルセンターで実施した。

試験結果は各項目で、法規に定められた安全性に関する基準を満たす結果となった。ダイハツが5月26日、結果を明らかにした。なお今回の試験は社内試験であり、認証当局が確認したものではない。出荷・販売の再開に向けては、当局立会いでの試験や認証項目の確認などが必要になる。

試験イメージ《画像提供 ダイハツ工業》 ダイハツ・ロッキー《写真提供 ダイハツ工業》