オートキャンプ仕様のホンダ ZR-V。《写真撮影 関口敬文》

ホンダアクセスは、「アウトドア」をテーマにホンダ車と純正アクセサリーを使い、様々なアウトドアのシチュエーションを設定してカーライフの楽しさを体験できるメディア向け取材会を開催した。モデルとなるクルマは『ZR-V』と『ステップ ワゴン』。これらのクルマを使い、車中泊やオートキャンプ、テールゲーティングの5つのアウトドアシチュエーションが用意されていた。

4月に発売が予定されているZR-V。新開発の2.0リットル直噴エンジンは、国内ホンダ車SUVに初搭載となり、さらにハイブリッドモデルには新開発のスポーツe:HEVも搭載されている。スポーティーなデザインのSUVだけに、走りに特化したSUVと思われがちだが、じつは車中泊やオートキャンプにも適したクルマとなっているのが特徴だ。

◆車中泊できるクルマから車中泊したくなるクルマへと変貌したZR-V
車中泊仕様のZR-Vは、車中泊を楽しむ雑誌『カーネル』などでライターをしつつ、ご自身も1年のうち300日以上を車中泊で過ごされているruiさんがコーディネート。スポーティーな走りを楽しむ車でも、ちょっと工夫すれば車中泊を快適に楽しめるというコンセプト。必要最小限のものを集めて、さらにこういうアイテムを使うと快適に車中泊できるというプランとなっている。そのため車内を見渡すと、100円ショップで買えるようなアイテムが多く、これなら気軽に用意できそうだ。

ruiさんによると「気軽だけど快適に、そして実用だけじゃなくて、見た目もおしゃれにして、この空間にいたくなるようなコーディネートにした」とのこと。ラゲッジ部分とリアシートを倒せば十分な広さが確保できるが、そのままでは寝心地も悪いので、レジャーシートを2枚重ねてひき、タオルケットを1枚かける。このタオルケットがあるだけで、見栄えが全然変わってしまう。また後席ドアには、100円ショップで売られている突っ張り棒をアシストグリップに固定し、そこに布を垂らすだけで、プライバシーカーテンとなる。車中泊専門誌・カーネルの編集長でもあり、車中泊マイスターの大橋保之氏によると、ただの車中泊仕様なら、100円ショップで集めた素材だけでできなくはないが、車中泊を安くオシャレに楽しむためには、ruiさんがコーディネートしたように、アジアンテイストやエスニックテイストのラグや布などを活用すると、雰囲気がガラリと変わるとのこと。このひと手間で、「車中泊できるクルマから車中泊したくなるクルマ」に変わると語ってくれた。

◆オートキャンプ用の荷物もしっかり積めるリアラゲッジ
オートキャンプ仕様のZR-Vは、後席を倒さずともリアラゲッジに3人分のキャンプグッズの積載が可能。SUVながら広いラゲッジ空間のZR-Vだが、その広さを生かすような積載の仕方が大事だとアウトドアコーディネーターの小雀陣二氏が教えてくれた。

まずキャンプグッズとして必ず持って行く寝袋、テント、クーラーボックスだが、クーラーボックスとテントはテールゲート近くのすぐに取り出せるいつに配置することが大事だとのこと。テントはキャンプ場に着いたらすぐに設置するものなので、ラゲッジの奥深く大きな荷物の下に入れてしまうと、取り出すのに一苦労となってしまう。またキャンプ場に行く途中で、冷たい飲み物や食料を買った際に、クーラーボックスの上に物が積まれていると買った物が出し入れできなくなる。そのことからもクーラーボックスは少しかさばるが、テールゲート近くに積み込むのがベストだ。

逆に寝袋は、丸まってコンパクトになっているので、後席の隙間部分に詰め込んで隙間を埋めるような形で配置するといいとのことだった。キャンプ用品は年々進化しているので、テントは多人数が使えるモデルでもたためば非常にコンパクトになる。そのため、バンやワゴン車でなく、SUVでもオートキャンプに行けるんだということに気付いてほしいと語ってくれた。

今回コーディネートされたZR-Vも、テント(今回はオプションのワゴントップガレージも用意)、寝袋、クーラーボックスの最低限の装備だけでなく、キッチン、キッチン用品、3人分のチェアと大きめのテーブル、さらに食器類など充実したキャンプグッズを積載しながらも、まだスペースに余裕があるのが印象的だった。

◆自転車を積んでおでかけ! テールゲーティングにもぴったりなZR-V
車中泊やオートキャンプはまだハードルが高いと考えている方にピッタリなのが、テールゲーティングだ。リアゲートを開けて、そのリアゲートを利用してテントやタープを設置し、ちょっとした日陰を作ってアウトドアを楽しむ。今回はZR-Vを使用してテールゲーティングの参考モデルが用意されていた。リアラゲッジには、2列目シートをたたみ、自転車を積み込んであった。前輪を外せば、大人用のマウンテンバイクも積み込みが可能で、自転車だけなら2台分積み込むことができる。

今回はペットと一緒にお出かけし、チェアとテーブル、そしてバーベキューセットを積み込むという設定だったため、自転車は1台のみ。ひとり身の方であれば、ドライブがてらにテールゲーティングも楽しんでしまうという選択肢もアリではないだろうか。

プレミアムクリスタルガーネット・メタリックのシックな色合いが特徴的。《写真撮影 関口敬文》 SUVながらスポーツカーっぽいテイストも感じられるリアデザイン。《写真撮影 関口敬文》 後席を倒せば2メートル近いフラットな空間が作り出せる。《写真撮影 関口敬文》 奥にあるクッションは、ブランケットがたたまれて、クッション形状になっている。そのため寒い時はブランケットにして包まることもでき、災害時などにも役立つとのこと。《写真撮影 関口敬文》 テーブルもあれば、ご飯を食べたり、作業をしたりもできるので便利。《写真撮影 関口敬文》 アシストグリップに突っ張り棒をくくりつけて、カーテンレールにしている。《写真撮影 関口敬文》 磁石でくっつけられるタイプのプライバシーカーテンを設置。《写真撮影 関口敬文》 内装の色味をかえるためにカーテンを設置している。《写真撮影 関口敬文》 レジャーシートを2枚敷き、その上にボディカラーに合わせたラグ(タオルケット)を敷いている。《写真撮影 関口敬文》 レトロ感のあるラジオ。ソーラーパネル付きなので、太陽光充電も可能で災害時などにも活躍する。《写真撮影 関口敬文》 プレミアムクリスタルブルー・メタリックのボディカラーが映える。《写真撮影 関口敬文》 オートキャンプに使用する3人分の装備がこの程度で収まってしまう。まだまだスペースに余裕がある状態だ。《写真撮影 関口敬文》 クーラーボックス。の奥には寝袋などが並ぶ。左のカーキ色の袋にはベンチシートがしまわれている。地面に置きたくないものを置く物置きにもなるので、あると便利とのこと。《写真撮影 関口敬文》 テントをのけると、チェアが右のスペースに詰め込まれ、寝袋の下にひくマットが後席との隙間に収められていた。《写真撮影 関口敬文》 キャンプ用品を詰め込んでも、後席はしっかりとスペースが確保されている。《写真撮影 関口敬文》 最新のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)に基づいた直感的で操作性に優れるインテリアが特徴。《写真撮影 関口敬文》 汚れに強いコンビシート(プライムスムース×ファブリック、タフティングタイプ)。《写真撮影 関口敬文》 今回は3人用として利用しているが、テント自体は4人用。就寝場所より前に飛び出している部分はオプションのワゴントップガレージ。《写真撮影 関口敬文》 オシャレな食器と、使い勝手のよいチェアとテーブル。《写真撮影 関口敬文》 キッチン用品も妥協せず、使い勝手のよいモノをチョイス。《写真撮影 関口敬文》 3人ならスペースにかなり余裕がある。《写真撮影 関口敬文》 プラチナホワイト・パールをまとったZR-V e:HEV X/FF。《写真撮影 関口敬文》 テールゲートにタープを設置している。《写真撮影 関口敬文》 タープを設置することで、雨をしのげ、日陰も出来るため太陽の光を遮れる。《写真撮影 関口敬文》 マウンテンバイクを1台と、キャンプグッズが余裕で収まる。《写真撮影 関口敬文》 前輪を外して、車内にマウント出来る器具を取り付けている。《写真撮影 関口敬文》 シートを留めているシートポストを縮めていれば、ルーフ部分に当たることもない。《写真撮影 関口敬文》 ミノウラ製の自転車搭載ベースを車内に設置。フロントフォークを固定し、ベルトでマウンテンバイクを固定する。これで運転中も倒れない。《写真撮影 関口敬文》 ホンダアクセスの純正アクセサリー「ペットシートプラスわん2」を助手席に設置。《写真撮影 関口敬文》 超小型犬2頭、または小型犬1頭に対応する「ペットシートプラスわん2」。《写真撮影 関口敬文》 メッシュになっているので中を確認しやすく、ペットの状態もわかりやすい。《写真撮影 関口敬文》 サイド部分にもメッシュがあるため、ペットも外を見ることができる。《写真撮影 関口敬文》 ひとりならテーブルもこのサイズで十分。大中ふたつのお皿とコップを置いても余裕がある。《写真撮影 関口敬文》 SUVでもキャンプ用品はしっかり積み込めるということを、多くの方に知ってもらいたい。《写真撮影 関口敬文》 キャンプ用品が小型軽量、高性能化していることもポイントだ。《写真撮影 関口敬文》