トヨタ・プリウス新型《写真撮影 雪岡直樹》

アキレスは2月15日、安定した車両挙動に貢献する「導電性表皮材」がトヨタ『プリウス』新型の除電スタビライジングプラスシート(運転席)に採用されたことを発表した。

導電性表皮材は、運転席のシートに用いることで、ドライバーと周辺に溜まっている静電気をボディ全体に分散させて帯電量を軽減。静電気軽減機能が安定した車両挙動に貢献するとともに、より疲れにくく、気持ちのいいドライビングに寄与する。今回の採用は2021年の『カローラ』特別仕様車、2022年の『クラウン』新型に続くものだ。

靴の製造・販売で知られるアキレスだが、静電気対策技術も定評があり、製造現場の設備資材・包装材・機器、半導体ウエハーや電子デバイス向けの静電気対策品に活用されている。また、車両用シートの表皮材についても多くのノウハウを有しており、この静電気対策技術を応用し、さらにトヨタ自動車の協力を得て「導電性表皮材」の開発を推進。「除電スタビライジングプラスシート」の除電機能付素材として結実した。

アキレスでは、本技術・製品のさらなる進展と拡販を図り、今後も保有技術を活かして、人と環境にやさしく快適な生活空間を創造する企業を目指していく。

なおトヨタ自動車製品のカタログで「除電機能付き表皮」と記載されているものが「導電性表皮材」だ。

導電性表皮材の使用部分(緑色、合成皮革シート。上級ファブリックシートでは異なる)《写真提供 アキレス / トヨタ自動車》 トヨタ・プリウス新型《写真撮影 雪岡直樹》 除電機能なし:走行中、静電気による空気の乱れが発生《写真提供 アキレス / トヨタ自動車》 除電機能あり:帯電量を軽減し、スムーズな空気の流れを実現《写真提供 アキレス / トヨタ自動車》