フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、F1の2021年王者に。《写真提供 ホンダ》

年末の恒例となっている2021年の世相を表す「今年の漢字」が「金」に決まったという。日本漢字能力検定協会が全国から募集した22万3773票の中から最も応募が多かった一文字を選んだもので、「清水の舞台」で知られる京都の清水寺で発表された。

今年の漢字に「金」が選ばれたのは、5年ぶり4度目だそうだが、きょうの各紙も社会面などで、清水寺の森清範貫主が大きな和紙に特大の筆で揮毫した写真を掲載。無観客開催でも東京オリンピック・パラリンピックで日本人選手が多くの金メダルを獲得したことや、大谷翔平選手の二刀流での活躍など、様々な「金字塔」が打ち立てられたことが選ばれた理由のようだった。

そんな「金字塔」といえば、活動最終の年にパワーユニットを供給するホンダが、30年ぶりにF1の頂点に立ったのもあっぱれだった。12月12日にアブダビで行われたF1シリーズ最終決勝戦ではレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが劇的な展開で逆転、今季10勝目をあげ、ドライバー部門で初の年間総合王者に輝いた。惜しくも製造者部門のタイトルは逃したが、ホンダはマクラーレンと組んだ1991年のアイルトン・セナ以来、30年ぶりとなるドライバー部門のタイトルを手にした。

昨日(12月13日)が新聞休刊日のため、きょうのスポーツ面には「ホンダ劇的V締め、F1 4度目挑戦に幕」(読売)や「ホンダ30年ぶり年間王者」(東京)などと報じている。F1を含めてモータースポーツが紙媒体でこれほどに大きく取り上げられるのも異例のこと。

このうち、毎日と産経は経済面でも「ホンダEVへ花道、F1今年限り脱炭素化を優先」(毎日)や「ホンダ技術力証明、EVに経営資源集中へ」(産経)のタイトルで「企業規模も30年間で大きく拡大した一方,『ホンダらしい』革新的な製品が減ったという見方もある。電気自動車(EV)時代を見据え、今期限りでのF1撤退を決めたホンダは岐路に立っている」と伝えている。

また、日経は「F1どん底からの栄冠」とのタイトルで短期連載を開始。きょうは「有終の美を飾る形となったが、7年間の挑戦は厳しい道のりだった」との書き出し。「88年から91年にかけて4年連続でドライバー部門と製造者部門のダブルタイトルを獲得したマクラーレンと再びコンビを組んでのF1復帰。『黄金時代』の再来を期待する声は大きく、当時の伊東孝紳社長は最高峰の舞台の難しさを認めつつも『早く結果が欲しい、勝ちたい』と話していた。だが結果は散々だった…。」などと挑戦の歴史を振り返っている。

2021年12月14日付

●日銀短観、製造業原材料高の影、景気回復に重し恐れ(読売・7面)

●Gチェロキー全面改良発表、車体軽量化(読売・7面)

●ホンダ劇的V締め、F14度目挑戦に幕(読売・24面)

●中部空港滑走路新設、2本目、27年運用開始へ(毎日・28面)

●トヨタ稼働停止拡大、影響1万4000台(産経・11面)

●JRの首都圏9路線大みそかに終夜運転(産経・28面)

●東横線路線下が陥没、日吉駅付近(東京・1面)

●米竜巻、壊滅的な打撃(日経・42面)

●今年の漢字「金」(日経・43面)

フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、F1の2021年王者に。《Photo by Andrea Diodato/NurPhoto via Getty Images/ゲッティイメージズ》 ジープ グランドチェロキー L《写真提供 FCAジャパン》 米ケンタッキー州の竜巻被害《(Photo by Tayfun Coskun/Anadolu Agency via Getty Images/ゲッティイメージズ》