![リアルサウンドを愛車で再現する。プリウスに刻まれた“感動の音”の記憶[Pro Shop インストール・レビュー]by car audio factory K-sound 前編](https://image.e-nenpi.com/article_images/202506/396990/2117031.jpg)
リアルサウンドを追求する中で見つけ出したブランド&ユニットを積極的に愛車のトヨタ『プリウス』に取り入れてシステムデザインを構築した大谷さん。広島県のcar audio factory K-soundで製作したラゲッジを見るだけでもシステムセレクトへのこだわりが見て取れる。
◆メーカーのデモカーの音に強く影響されて
愛車にシステムを構築して狙い通りの音を得る
イベントに参加した際、メーカー製(サウンドサスペンション)のデモカーを聴いたときに、そのリアルさや音のクリア感に惚れ込んで愛車にプリウスにユニットを取り入れることを決定した大谷さん。この時の音を愛車のプリウスで再現したくて、パワーアンプにはサウンドサスペンションのハイエンドモデルであるMARON120.2を3台用いる極上のシステムを構築することにした。
ラゲッジにはパワーアンプ、DSP、サブウーファーがレイアウトされている。いずれも配線やレイアウトを熟考した上で、最善の位置関係になることを念頭に置いて設計された取り付けだ。左サイドにMARONの3台のパワーアンプを配置、その脇のクォーターパネルにはサブウーファー用のパワーアンプを設置する独特のスタイル。右サイドにはサブウーファーを設置し、6:4分割のリアシートの左部分を倒してDSPやDAPをレイアウト。信号系/電源系の配線を整然と分類することや信号線を最短距離にすることなど、高音質化のためにユニットのレイアウトにはとことんこだわった。
◆サウンドの要となったパワーアンプ×3台
デザイン面でもラゲッジの顔となる仕上がり
フロントスピーカーをドライブするパワーアンプに選ばれたのはサウンドサスペンションのMARON120.2×3台、このオーディオシステムを構築する最大のポイントになった同ユニットの導入は、このクルマを作る上でサウンド面の決め手になっている。サウンド面の魅力はもちろん美しい鏡面ボディのパワーアンプはラゲッジでの存在感も満点。
ラゲッジ右側には電源ケーブルや電源強化関連のパーツを集約するレイアウトもこだわりだ。各種電源強化パーツを組み込むことで電圧を昇圧し、ユニットの持つポテンシャルを存分に引き出すことが狙いとなった。その結果オーナーが目標にしていたリアルさを手に入れるに至ったという。
さらにサブウーファー用のパワーアンプにはJLオーディオのG1300をチョイス。こちらは左ウォーターパネルに設置するコンパクトな取り付けとした。
そしてラゲッジでもうひとつの見どころとなったのがDSP脇へのDAPの設置だ。コクピットまわりにもUSBケーブルを取り回してDAPを設置する場合もあるだが、ここぞといったシーンではDAP→DSP間のUSBケーブルを最短距離にできるように、真横にレイアウトした。DSPにはヘリックスのDSPウルトラをチョイスし、USBの入力スロットを設置してケーブルをダイレクトに接続し信号伝送ロスを少しでも減らす信号線の経路を作り上げた。
◆シンプル設計のサブウーファーボックスなど
音質追求を込めたラゲッジの作り込みが光る
サブウーファーにはフロントスピーカー同様にDEERブランドのRJ250をチョイス。このクルマを製作するもうひとつのきっかけでもあったDEERブランドですべてのスピーカーを統一したことにより狙い通りのリアルサウンドを引き出している。エンクロージャーはラゲッジのサイズに合わせて絶妙な設計となっているのも見どころ。左サイドのDAPやDSPに影響しない比較的コンパクトなサイズで収めることでラゲッジのレイアウトもバランス良くまとめ上げた。
現在は先に紹介したパワーアンプでの駆動となっているが、将来的にはパワーアンプもMARONで統一することも計画中だというオーナー。理想の音へ近づけるためにシステムデザインの完成度を上げ続けている。次回の後編ではデモカーで聴いたあの音を再現するべく構築したフロントステージについて紹介して行くこととする。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。







