ホンダ N-BOX《写真提供 ホンダ》

昨年よりも2週間近くも遅く東京の都心でもようやく桜が満開になるなど、新しい年度に入ったこの時期は、前の年度を総括するようなさまざまな実績が明らかになる。このうち、2023年度に国内の自動車市場では、最も売れた新車が、ホンダの軽自動車『N-BOX』で、3年連続で首位をキープしたそうだ。

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表したもので、きょうの各紙にも「『N-BOX』3年連続首位」などのタイトルで、「車名別新車販売台数」のベスト10についてのランキング表とともに取り上げている。

それによると、3年連続で首位となったN-BOXは、前の年度に比べて6.7%増の21万8478台。「車内空間の広さや充実した安全機能などで支持を集めた」(産経など)という。2位は昨年同様にトヨタ自動車の小型車『ヤリス』で、4.8%増の18万3738台だったが、1位のN-BOXには、3万台以上の大差がついた。

23年度の売れ筋ベスト10の車種をみると、軽自動車が1位のN-BOXのほか、4位にスズキの『スペーシア』、5位にダイハツ工業の『タント』、9位にスズキの『ハスラー』と続いたが、このうち、タントは昨年12月に新たに発覚した認証不正問題に伴い、しばらく出荷停止の処分を受けたことが響いて、台数を落として昨年の4位から順位を下げた。

また、ダイハツ車については、読売も「軽『ムーヴ』と、ダイハツが生産を請け負うトヨタの小型ワゴン車『ルーミー』は、販売が2万台以上も急減し、圏外に転落した」とも伝えているが、改めてベスト10内をチェックすれば、トヨタが2位のヤリスのほか、3位に『カローラ』、6位に『シェンタ』、10位に『ノア』と5車種が入った。

先日、協業を検討することを発表した日産自動車とホンダだが、ベスト10には、ホンダが1位のN-BOX、日産が8位に『ノート』とそれぞれ1車種のみ。グループ企業での不正が相次いで発覚しても、現時点では幸か不幸か「トヨタ一強」に大きな変化はみられないようだ。

2024年4月5日付

●「N-BOX」3年連続首位、昨年度新車販売、ダイハツ不正で下落 (読売・6面)

●トヨタ堤工場一部生産停止(読売・7面)

●利上げ判断夏から秋にも、日銀総裁「物価目標確度高まれば」単独インタビュー (朝日・1面)

●景気判断7地域下げ、日銀、自動車不正が響く (朝日・7面)

●2024年F1日本グランプリきょう開幕、本命フェルスタッペン、鈴鹿初の春開催 (毎日・22面)

●あすから春の交通安全運動、命預かっていること忘れないで、信号無視の車で娘失った母、訴え(産経・22面)

●ダイハツ、禊は済んだか、商用EV「どうなるか白紙」(日経・2面)

●GW海外旅行、9割に回復、円安下、安いアジア人気、コロナ前比(日経・13面)

トヨタ・ヤリス《写真提供 トヨタ自動車》 ダイハツ・タント《写真提供 ダイハツ工業》