トヨタ・アルファード《写真撮影 山内潤也》

例えば、閑古鳥が鳴いていた街中華の店が、グルメ番組などに取り上げられてから、いきなり行列ができるほどに繁盛すると「嬉しい悲鳴が起こる」という言葉がよく使われる。しかし、「異例の事態となっている」(日経)というトヨタ自動車の国内販売店では、その言葉はどうも当てはまらないようだ。

きょうの日経によると、トヨタの主要販売店に聞き取り調査を実施したところ、主要車種のミニバン『アルファード』や『アクア』などの20車種のうち、約10車種で受注制限を11月中旬時点で実施しているなどと報じている。

アルファードは計画台数の上限に達したほか、多目的スポーツ車(SUV)『ランドクルーザー300』などは、次期モデルの生産開始や一部改良までに受注分を生産しきれない懸念があるため、受注を停止。ランドクルーザー300は半導体不足による納期ずれの影響を受けたそうだ。

販売店で時期の差はあるが、6月下旬発売のアルファードは7月上旬ごろから受注制限を実施。改良予定のアクアは9月ごろから停止となったという。

一方、SUV『ハリアー』や『カローラクロス』などの車種は制限がなく、納車までハリアーで4カ月、カローラクロスで3カ月から半年、プリウスで半年から1年程度とも。

記事では「顧客が買えない状況が長引けば、トヨタ以外のメーカーに顧客が流れる事態も招きかねない」と指摘。「販売店を通じきめ細かく情報を伝えるといった対応が重要になる」とも伝えている。トヨタ車に限られたことではないが、あこがれの人気車種を手に入れるには、我慢比べの持久戦を覚悟しながら、忍耐力が求められそうだ。

2023年12月12日付

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トヨタ・ランドクルーザー300《写真撮影 吉田瑶子》