プジョー 308 Allure《写真撮影 島崎七生人》

試乗グレード「アリュール」の現在の価格は320万6000円。先の価格改定で従来価格+15万3000円となったが、それでも最新型『308』のラインアップでは、もっとも身近なグレードであることは変わらない。

パワーユニットは、プレーンというかシンプルな1.2リットルのターボ付き3気筒DOHC。8速ATとの組み合わせで130ps/230Nmの性能を発揮する。シリーズにはほかにディーゼル、ハイブリッドの設定もあるが、現在のラインアップでは、もっともベーシックなモデルということになる。

いかにもラテン系らしい情感がある
最新の『308』にはデビュー直後に試乗の機会があったが、今回は1万km超を走行した個体だった。だがその“こなれ具合”が相当に気持ちよく、エンジンも足もしなやか、スムースで久々にプジョーらしい身のこなしを味わうことができた。

ワインディング路でのキレイなライントレース性と、高速走行時のかなりハイレベルな直進安定性の高さにも改めて感銘を覚えた。が、ただ優等生的な出来のよさだけではなく、ハンドリングにしても、加減速にしても動きの折々に情感が感じられるところは、いかにもラテン系らしい。

選んでも間違いのないクルマ
安全運転支援関係の機能も充実。室内のデザイン、質感も、サッパリとしていたがややチープにも感じられた昔のプジョーの面影はもはやどこにもない。後席は背中をスッと起こしてやや高い座面に座る姿勢だが、ドア開口が広く乗り降りがしやすいのは実用車として嬉しいところ。

新しいプジョーのロゴは、写真撮影時にもいえるが、表面のクリアが反射してディテールが見えにくくもあり、今までのロゴが懐かしい……とは思うが、このクラスでどれか1台という時に、選んでも間違いのないクルマだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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