ルノー・カングー・バン 新型の「E-TECHエレクトリック」《photo by Renault》

ルノー(Renault)は9月9日、フランスで10月17日に開幕するパリモーターショー2022において、新型『カングー』のEV、「E-TECHエレクトリック」を初公開すると発表した。

◆商用モデルの航続は最大300km
新型カングー・シリーズのEVに関しては、商用モデルの『カングーバン』新型ベースのEVが、欧州で先行発表済み。パリモーターショー2022では、乗用モデルのカングー新型ベースのEVが初公開される予定だ。

新型『カングーバンE-TECHエレクトリック』のEVパワートレインのモーターは、最大出力122hp、最大トルク25kgmを発生する。あらゆる状況において、スムーズでストレスのない走行を実現している、と自負する。

バッテリーは新開発のリチウムイオンで、蓄電容量は45kWhとした。1回の充電での航続は、WLTPサイクルで最大300kmに到達する。バッテリーは車両フロア下にレイアウトされており、荷室の容量に影響を与えていないという。

◆6種類のドライブモードと3種類の回生ブレーキモード
ドライブモードは6種類。モーターの出力と最高速を制限するエコモードは、航続を最適化するのに役立ち、軽い荷物を運ぶ時に適している。選択したドライブモード、電力マネジメント、先進運転支援システム(ADAS)に関する情報は、カスタマイズ可能なオプションの10インチカラーデジタルインストルメントパネルに表示することができる。

3種類の回生ブレーキモードが切り替えられる。「セーリング」モードは、高速道路での走行に適したモードだ。「ドライブ」モードは、アクセルを踏んだ時、内燃エンジン搭載車のような感覚が得られるという。「ブレーキ」モードは、ワインディングロードなどで、回生ブレーキを最大限に作動させるモードになる。

新型には、ホイールベースの違いで、標準ボディとロングボディの2種類を用意した。有効室内スペースは、標準ボディが最大3.9立法m、ロングボディが最大4.9立法m。最大積載量は、標準ボディが600kg、ロングボディが800kg。これらの積載性能に関しては、内燃エンジン搭載車と同じとした。

◆急速充電では航続170km分のバッテリー容量を30分で充電可能
バッテリーの充電に関しては、出力11kWの充電器を標準装備しており、自宅での充電に対応する。オプションの充電器には、外出先で急速充電するための出力22kWのチャージャーと、170kmの航続分のバッテリー容量を30分で充電できる出力80kWの急速充電DCチャージャーが利用できる。この2つのオプションの充電器を選択すると、バッテリーには水冷機能が追加される。

出力11kWのウォールボックスに接続した場合、バッテリー容量の8割を充電するには2時間40分かかる。出力7.4kWのウォールボックスに接続した場合、バッテリー容量の8割を充電するには、およそ6時間だ。

季節を問わず、同じレベルの航続を可能にするために、空調システムにはヒートポンプを採用した。出力22kWの充電器と組み合わせると、エネルギーを消費する電気抵抗器を使わずに、車内を暖めることができる。ヒートポンプは、気温がマイナス15度からプラス15度の場合に高い性能を発揮する。これは、多くのヨーロッパ諸国の冬期に適するもの、としている。

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