ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》

ルノー・ジャポンは東京オートサロン2022において、間もなく正式発表される予定のハイブリッドSUVのルノー『アルカナ』を展示した。

プレスカンファレンスにおいてルノー・ジャポン代表取締役社長の大極司氏は、昨年を振り返り、コロナ禍や半導体供給不足により、「生産台数の確保に明け暮れた1年であった」という。その一方、最新のアライアンスプラットフォームを採用した『ルーテシア』と『キャプチャー』が好評で、自動車全体の需要増もあったことから、「昨年の販売台数は過去最高の7666台。これまで最高の2018年の7252台を上回った。それでもなお受注残を抱えている状況なので、きちんと生産が出来ていればさらに多くのお客様のもとにおクルマをお届けできたはず。大変忸怩たる思いだ」と悔しさをにじませる。

また昨年はルノーは新戦略、ルノーリューションを発表。この中でサスティナブルな社会の実現に向けクルマの電動化への道が示された。同時にブランド強化のため、これまでF1をはじめとした多くのモータースポーツ活動を行なってきたルノー・スポールをアルピーヌブランドに吸収することも発表。「今後日本でもこの流れに沿った事業を展開していく」と述べる

そして今年はこのルノーリューションの方針に沿った電動化モデルの導入を計画。それが今回展示されているアルカナだ。「現在の輸入車では唯一のフルハイブリッドで、春頃に導入を予定している」と大極氏。アルカナは、ヨーロッパでは昨年から受注販売が開始され、3月の受注開始以来5万5000台以上の受注があり、「新規投入車種の上、クーペSUVという非常にニッチなセグメントを踏まえると、大変成功している」とヒット作であることを強調。

その特徴はルノー独自で開発したE-TECHハイブリッドだ。大極氏によると、「モーターのレスポンスの良さと、エンジンの効率の良さをF1の技術を取り入れて最適化したもの」という。「低速から高速まで高い燃費効率と力強い加速感が特徴で、これはF1でも使用されているドッグクラッチマルチモードATと呼ばれるギアを使った革新的なトランスミッションによって実現出来た」と説明。このハイブリッドシステムは非常にコンパクトで軽いため、ルーテシアやキャプチャーといったBセグメントの小型車にも無理なく搭載出来るもの」とし、これが実現できたのは、「ルノーとアルピーヌが戦ってきたF1のノウハウがあるからだ」と述べた。

また、今後日本にも、「アルカナを始め、ルーテシアとキャプチャーにもE-TECHハイブリッドを設定し、導入する」とのことだ。

さらに今年は新型『カングー』の導入も年後半の導入を予定。「商品性が大きく向上し、運転支援システムも充実するので、一層幅広いお客様にカングーのある生活を楽しんで頂けるだろう」と期待が大きいことを明かした。

ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・アルカナ(東京オートサロン2022)《写真撮影  内田俊一》 ルノー・ジャポン代表取締役社長の大極司氏《写真提供 ルノー・ジャポン》