BMW iX《photo by BMW》

BMWグループ(BMW Group)は、9月にドイツで開催される「IAAモビリティ2021」に、新世代EVのBMW『iX』を出展する。

◆第5世代の「BMW eDrive」テクノロジー

iXはクロスオーバーEVで、BMWグループの新開発プラットフォームをベースにした最初のモデルになる。iXには、第5世代の「BMW eDrive」テクノロジーが採用される。モーターは、フロントアクスルとリアアクスルに搭載された。

「xDrive40」グレードの場合、最大出力は326hp、最大トルクは64.2kgmとなり、0〜100km/h加速6.1秒の性能を発揮する。バッテリーの蓄電容量は、71kWh。1回の充電での航続(WLTPサイクル)は、最大425kmとなる。

iXでは新しい充電技術により、高い充電出力でDC(直流)急速充電できる。xDrive40の場合、最大出力150kWで急速充電できる。およそ35分でバッテリー容量の80%を充電することが可能だ。10分の急速充電で、およそ95km走行分のバッテリー容量を充電できる。

◆フロントグリルにセンサーやカメラを組み込む

BMW iXは「スポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)」コンセプトを、サステイナビリティやインテリアの広さなどに焦点を当てて、再定義された。全長と全幅はBMW 『X5』と同等で、全高はBMW 『X6』と同等、ホイールサイズはBMW 『X7』と同じとし、パワフルなプロポーションを構築した、と自負する。

iXのエクステリアは、キャラクターラインを減らし、ゆったりとした形状の表面によって、迫力のあるボディデザインを構成した。サイドウインドウはフレームレス。テールゲートには分割ジョイントがなく、リアの幅一杯に広がっている。

フロントには、垂直でほぼ全面的に囲い込まれたキドニーグリルを装着した。このグリル内には、センサー、カメラ、レーダーテクノロジーが組み込まれており、インテリジェンスパネルの役割を果たす。

◆アルミスペースフレーム構造とカーボンケージによる軽量設計

ヘッドライトは、BMWグループの歴代モデルで最もスリムで、フルLEDが標準となる。ハイビーム用マトリクス機能付きの「BMWレーザーライト」がオプションで選択できる。LEDテールライトもスリムなデザインとした。BMW iのブルーのアクセントが、アクセントとして配される。

アルミスペースフレーム構造とカーボンケージによるインテリジェントな軽量設計と、最適化されたエアロダイナミクスが、効率を高め航続を延ばすことを可能にしたという。前後とアンダーフロア、ホイールにターゲットを絞ったエアロダイナミクス対策により、前面空気抵抗を示すCd値は0.25を達成する。オプションで21インチまたは22インチの「エア・パフォーマンス・ホイール」が用意されている。

◆BMWカーブド・ディスプレイ

インテリアは、5名の乗員のための高級感を備え、ラウンジのようにリラックスできる、ゆったりとした空間が追求された。高品質素材にスリムなダッシュボード、ヘッドレストが一体化された新開発のシートを採用する。センターコンソールは、高品質家具のようなフォルムを目指した。センタートンネルを廃止して、レッグルームとストレージコンパートメント用のスペースを確保している。

また、センターコンソールは、ギア選択のためのロッカースイッチ、タッチコントローラー、フィーラーバーで分割された。車両機能を制御するアクティブ・ハプティック入力を備えた「イルミネーテッド・ガラス・エフェクト・コントロール・サーフェス」を導入している。

「BMWカーブド・ディスプレイ」は、12.3インチのインフォメーションディスプレイと、1ピースでフレームレスガラス仕上げの14.9インチのコントロールディスプレイによって、フルデジタルスクリーンを構成する。

標準装備の「2.5ゾーン・オートエアコン」は、デザインを新設計し、直感的に操作できるようにした。ダッシュボードの表面には、「BMWヘッドアップディスプレイ」のプロジェクターが組み込まれる、としている。

BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》 BMW iX《photo by BMW》