
1961年の『1500』に始まり、2ドアボディの『2002ti』などがスポーティサルーンのイメージを確立。そんな、いわゆる02系の後継車として、今から50年前の1975年7月に登場したのが、開発コードE21・初代『3シリーズ』だ。
日本市場へは当時のBMW日本総代理店だったバルコム・トレイディングにより、4気筒の2リットルモデルの320/320A(いずれも4気筒)から導入を開始。さらに320i/320iAを経て、当時の53年排気ガス規制に適合させた318i/318iAに。このモデルは1981年のBMWジャパン発足時に、取り扱い車種のひとつとしてそのまま受け継がれた。
写真のカタログはバルコム時代の3つ折りのものと、BMWジャパンの最初の318iのもの。バルコムのそれは簡素だが、ボディ構造各部の説明ほか、このモデルから窓枠付けとなったドアミラー、特徴的だったトランクリッド裏の工具ボックスなどが紹介されている。
一方でBMWジャパンになってからのカタログは全38ページ。外観写真はもちろん、インパネ、エンジン、さらにセミトレーリングアーム式リアサスペンションの写真を大きく扱いながら、サスペンション、ブレーキなどの説明が載せられている。
エンジンはKジェトロニックと三元触媒の18 4E WI型1766cc・水冷直列4気筒SOHCで100ps/13.8kg・m(DIN)のスペックだった。
“商品カタログ”ということで、さすがに実車では鉄板剥き出しのトランク全体の写真は見当たらない。が、全長4355mm×全幅1610mm×全高1385mm、ホイールベース2580mm、車両重量1100kg(!)とコンパクトでシンプルな初代3シリーズは、今の目からすると、いろいろな意味で清々しいクルマに思える。









