
ジープブランドは7月8日、新型ジープ『グランドチェロキー』(Jeep Grand Cherokee)に、プラグインハイブリッド車(PHV)の「4xe」を設定すると発表した。
4xeは、ジープブランドのPHVに付される名称だ。すでに、『レネゲード』に『レネゲード4xe』、コンパスに『コンパス4xe』を設定し、ラングラーにも『ラングラー4xe』を拡大展開している。
ジープブランドは、2022年までの中期経営計画において、電動化の推進を重視している。ジープブランドの電動化の推進は、PHVを主役に位置付ける。2022年までにPHVを10車種、市場に投入。さらに、EVも4車種をリリースしていく計画だ。
◆2021年のジープブランド誕生80周年に合わせてデビュー予定
ジープは2021年1月、新型『グランドチェロキーL』を発表した。5世代目モデルとなる新型は、従来型の2列シート仕様ではなく、3列シート仕様であることから、「L」の名称が付く。
これに対して、PHVの4xeには「L」の名称は付されない。Lが付かない新型グランドチェロキーは、2列シート仕様として、登場する可能性が高い。
グランドチェロキーは、1993年に登場した初代以来、30年以上にわたり世界で数多くの賞に輝いたSUVで、全世界で700万台以上を販売してきた。ジープ『グランドチェロキー4xe』の導入は、ジープブランドが80周年の成果と革新を祝う2021年に、電動化を拡大し、ジープブランドの「ゼロエミッション、100%自由」というビジョンを強化するためのもう1つのステップになるという。
◆3列シートのグランドチェロキーLと一部異なるデザイン
新型のエクステリアは、ジープ初のフルサイズの高級SUVの『グランドワゴニア』新型に触発されたものだ。従来型よりも長いボンネットとキャビンを備えている。低くテーパー状のルーフは、荷室の広さと実用性を犠牲にすることなく、空力性能と燃費を向上させるという。
フロントマスクには、新設計のスリムなLEDヘッドライトが採用された。ジープの特長の7スロットグリルは、それぞれがより大きな開口部を持つ。グリルの下にある新形状のフロントフェイシアは、大型化され、オフロードでのアプローチアングルを維持する設計とした。大きな開口部には、新開発の長距離レーダーコンポーネントと、アクティブグリルシャッターなどの高度なテクノロジーを内蔵している。
ボディサイドでは、従来型よりもベルトラインを低くし、ガラス面積を拡大しているため、キャビンがより広くなり、視認性が向上する。ルーフラインは、浮かんでいるように見えるデザイン。新開発のルーフラックは、一体設計のサイドレールキャップで構成されている。
ジープは、グランドチェロキー4xeの写真を1点公開した。フロントフェンダーに充電フラップが設けられているのが特長だ。また、3列シート仕様のグランドチェロキーLに対して、リアドアの長さが短くなっており、リアピラーのデザインも異なっているのが見て取れる。
◆米国のユーザーはオフロード近くの「ジープ4xe充電ステーション」を利用可能
また、この写真でグランドチェロキー4xeを充電している場所が、米国のオフロード近くに設置された充電ステーション「ジープ4xe充電ステーション」だ。ジープブランドは「ElectrifyAmerica」と提携して、米国の主要なオフロードコースの近くに充電ステーションを設置し、ユーザーが電動ジープを最大限に活用できるようにしていく。ジープ4xe充電ステーションでは、太陽光発電を利用した発電も行う。
ジープの4xeのユーザーは、Electrify Americaのスマートフォン向けアプリにログインして、無料充電のためのロックを解除する。これにより、ユーザーは充電を開始したり、充電状態をモニターしたりすることができる。ジープ4xe充電ステーションでは、レベル2(240ボルト)の充電が可能、としている。






