英国サンダーランド工場で生産されている日産 リーフ《photo by Nissan》

日産自動車の欧州部門は3月23日、EVの『リーフ』(Nissan LEAF)の英国サンダーランド工場における生産台数が、1980年代に同工場で生産された『ブルーバード』の台数を上回った、と発表した。

ブルーバードは、初代が1959年登場という日産の名車のひとつだ。2001年の10代目まで、40年以上に渡って生産された。2000年から日本では、『ブルーバード・シルフィ』にその名前が受け継がれたが、2012年のモデルチェンジで車名が『シルフィ』となり、そのシルフィも2020年9月末、日本国内向けの生産を終了した。

ブルーバードは英国サンダーランド工場において、1986〜1990年までに、合計18万7178台が生産された。日本仕様の7代目にあたるモデルで、欧州ではセダンとワゴンが設定されていた。当時、英国サンダーランド工場で、ブルーバード1台あたりの生産に要した時間は、22時間以上。35年後の現在、製造技術の進歩により、リーフの1台あたりの生産時間は10時間に短縮された。

そして、日産リーフは英国サンダーランド工場において、19万5380台を生産し、ブルーバードの18万7178台を上回った。なお、英国サンダーランド工場で最初にラインオフしたブルーバードは、英国の博物館に展示されている。

ブルーバードのホイールナットとキャブレターが、リーフのEVアーキテクチャとサイバーセキュリティに変わっても、日産の品質に対する取り組みは変わっていないという。サンダーランド工場の従業員数は、1986年の430人から現在では6000人に増えた。1986年当時の従業員19人が、現在も日産リーフの組み立てに携わっている。

日産サンダーランド工場の製造担当、アラン・ジョンソン副社長は、「ブルーバードを生産台数で追い抜いたリーフは、電動化が進むにつれて、生産の革新、スキル、プロセスがどれほど劇的に進化したのかを示している」と述べている。

英国サンダーランド工場で生産されている日産 リーフ《photo by Nissan》 英国サンダーランド工場で1986〜1990年に生産されていた日産 ブルーバード《photo by Nissan》 英国サンダーランド工場で1986〜1990年に生産されていた日産 ブルーバード《photo by Nissan》