決算会見をする鈴木修氏(右)と鈴木俊宏社長《撮影 山田清志》

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール…………。

皇位継承に伴う「10連休」の影響で、大幅にずれ込んでいた上場企業の2019年3月期の決算発表がピークを迎えたが、「日本企業の業績が3年ぶりに減益に転じた」と、きょうの日経が1面トップで取り上げている。

日経によると、5月10日までに決算を発表した849社の集計では2019年3月期通期の純利益が前の期に比べて2%減だったという。中国景気の減速でスマートフォン(スマホ)や半導体関連の需要が落ち込んだ影響が大きく、下半期に収益環境が急速に悪化したようだ。

20年3月期は製造業の復調で業績回復を見込むものの「米中貿易摩擦などリスク要因は多く、先行きには不透明さがある」と日経は指摘している。

自動車メーカーでは日産自動車があす14日に予定しているため、現時点で全体の比較記事は見当たらないが、きょうの日経は「マツダの中国販売が上期の11%減から、下期は34%減とさらに悪化。通期の純利益は43%減少した」と伝えている。

さらに、「自動車・部品の下期の純利益は53%減。これはトヨタ自動車のように、前年同期の純利益が米法人減税の影響で押し上げられ、その反動減が出た面もある」とみている。

先週末の5月10日に行われた決算発表では、完成検査不正の発覚で200万台を超えるリコールに追い込まれたスズキでは、鈴木修会長と鈴木俊宏社長の親子らが冒頭に謝罪。鈴木会長は2016年の燃費不正問題でCEO職を退いたが「トップの責任は16年よりも重い」と述べていた。

一方で、検査不正などの不祥事続きで3期連続の減益となったスバルは午後1時に決算情報を開示する予定だったが、午前10時前に誤って自社のホームページに掲載するトラブルも発生。11日付の読売朝刊には「スバル決算発表フライング」などと取り上げていた。

2019年5月13日付

●3Dの街再現実験、防災や混雑緩和、政府、システム開発へ(読売・1面)

●招き猫電車復活ニャ、東急世田谷線(読売・25面)

●ブリヂストンが新CM(毎日・8面)

●ホンダ今季2度目表彰台、スペインGPフェルスタッペン3位(東京・16面)

●上場企業3期ぶり減益、前期2%減、下期に環境悪化(日経・1面)

スバル 中村知美 社長《撮影 小松哲也》 F1スペインGP(c) Getty Images