マツダの旗艦モデルである『アテンザ』が大幅改良を受けた。多くの日本車が2年ごとにマイナーチェンジを行うが、マツダはいいものはすぐに取り入れる姿勢。毎年のように、変更が行われている。
2018年に行われた大幅改良でディーゼルエンジンは急速多段燃焼技術などの採用により、最高出力を今までの175馬力から190馬力に、最大トルクを420Nmから450Nmへとアップしている。
アクセルを踏んで加速していくと2000回転から上でスーッと伸びていくフィーリングで、エンジンのフリクションが減ったような印象。トルクの持続性があり、シフトアップしていった際の加速感の落ち込みを感じない。
また吸音材の使用を増やしたことなどにより室内の静粛性もアップ。現行アテンザのディーゼル車が登場した際にかなり静かに感じたものだが、改良のたびに静粛性が向上。今や世界的にも十分トップクラスと言えるだけの静粛性を誇るディーゼルエンジン搭載車となった。
アテンザよりも静かで振動の少ないモデルも存在はするが、アテンザはもっとも高いモデルで420万円弱。価格を含めた比較をすればかなり高い位置にいる。
リフレッシュされたシャシーによりハンドリングも向上。もともとマツダらしい正確なハンドリングはさらに磨きが掛けられた。ただ、そのチューニング項目のなかにタイヤのマッチングを向上しているのがちょっと気になる部分。タイヤは交換され、別の銘柄となることも多いパーツだけに、そこに頼らないチューニングをして欲しかった。
日本車では数少なくなってしまった、ステーションのパッケージングを採用するアテンザワゴン。ワゴンのよさを十分に理解し、実現しているモデルとして、今後も作り続けてほしいモデルである。欲をいうなら、もっと小さなボディのワゴンもマツダには作ってもらいたい。ニッチマーケットを開拓するのは得意なブランドなのだから。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。
【マツダ アテンザワゴン 新型試乗】ディーゼルのドライバビリティは最高レベルに達した…諸星陽一
2018年08月18日(土) 20時00分
関連ニュース
- マツダ、2024年スーパー耐久シリーズに3台で参戦 (04月18日 20時30分)
- マツダ、新型3列シートSUV『CX-80』をついに世界初公開 日本導入時期は (04月18日 19時00分)
- マツダの新型セダン、ティザー…間もなく中国で実車発表へ (04月16日 07時30分)
- [Pro Shop インストール・レビュー]マツダ CX-8(岡本翔伍さん)by リクロス 後編 (04月13日 14時00分)
- バーチャルドライバーはリアルでも速い…?マツダのチャレンジプログラムが筑波で開催 (04月13日 11時00分)