プジョー3008新型《写真提供 ステランティスジャパン》

プジョー『3008』新型が7月2日に日本で発売された。価格は489万円から558万円で、5人乗りSUVクロスオーバーとして市場に投入される。日本市場におけるライバル車種はどのあたりになるか。価格で見ても寸法で見てもライバルは多そうだ。

新型3008の主要スペックは全長4565×全幅1895×全高1665mmで、1.2リットルガソリンターボエンジンと電動モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。システム合計最高出力は145psとなっている。フル電動仕様の「E-3008」が年内に追加される予定だが、この記事では価格が発表されているハイブリッドを基準に比較する。

ライバルとなる要因として、次の3点を考慮した。第一に、同じミドルサイズSUVセグメントに属し、5人乗りファミリーカーとしての用途が重複すること。第二に、価格帯が300万円から600万円の範囲で、同じ購買層をターゲットにしていること。第三に、都市部での使い勝手とアウトドアでの走破性を両立させたクロスオーバーSUVとしての性格が共通していること。

●マツダCX-5●スバル・フォレスター●トヨタ・ハリアー●ホンダ・ヴェゼル●フォルクスワーゲン・ティグアン●BMW X3●マツダCX-5日本市場における主要なライバル車種を分析すると、まず同サイズ帯ではマツダ『CX-5』が挙げられる。CX-5は全長4575×全幅1845×全高1690mmとほぼ同等のサイズで、価格帯では290万円から420万円台とひとクラス下になる。両車ともミドルサイズSUVとして同じ顧客層をターゲットにしている。なおマツダはCX-5について、まもなくのフルモデルチェンジを予告している。

●スバル・フォレスタースバル『フォレスター』も競合するかもしれない。全長4655×全幅1830×全高1730mmで、アウトドア志向のSUVとして人気が高い。価格は405万円から460万円で、プジョー3008新型より価格帯は下だが、同じ5人乗りSUVとして競合関係になるだろう。100万円の差をどう評価するか。

●トヨタ・ハリアートヨタ『ハリアー』は全長4740×全幅1855×全高1660mmで、プレミアムSUVとしてのポジションを確立し、都市型SUVとしてプジョー3008新型と同じ市場セグメントを狙う。ハイブリッドの価格は430万円から540万円で、上級グレードでは3008新型と価格帯が重なる。なおハリアーPHEVの価格は530万円から630万円。

●ホンダ・ヴェゼルホンダ『ヴェゼル』は全長4340×全幅1790×全高1580~1590mmとやや小さめで、ハイブリッドの価格は290万円から380万円。コンパクトSUVの候補としてプジョー3008新型と比較される可能性がある。

●フォルクスワーゲン・ティグアン輸入車では、フォルクスワーゲン『ティグアン』が直接的なライバルだ。全長4545×全幅1840×全高1655mmで、価格は490万円から650万円。ドイツ車としての品質とプジョーのフランス車としての個性で差別化を図っている。

●BMW X3BMW『X3』は全長4755×全幅1920×全高1660mmで、価格は800万円から。X3はプレミアムSUVなのでプジョー3008新型とは今のところ競合しないが、3008の特別仕様や上位グレードの設定によっては近づくだろう。

プジョー3008新型は、フランス車特有のデザイン性と21インチパノラミックカーブドディスプレイなどの先進装備、そして独自のハイブリッドシステムで差別化を図っている。日本市場では、これらの特徴がどの程度評価されるかがプジョーにとって成功の鍵となりそうだ。

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