トヨタ クラウン TRD仕様《撮影 諸星陽一》

今年6月26日にフルモデルチェンジを遂げた15代目トヨタ『クラウン』のTRD仕様が早くも登場。モデル発表前から開発に取り組めるワークスならではのハヤワザモデルに試乗した。

発売後わずか1ヶ月と短時間でありながら完璧な仕上がりを見せるエアロパーツは、フロントスポイラー、サイドスカート、リヤバンパースポイラーの3点セットが18万5000円のプライス。さらにリヤには3万5000円のトランクスポイラーが追加されている。クラウンには歩行者保護のためにポップアップフードを採用しているが、フロントスポイラーはこのポップアップフードに対応し安全性を損なわないようになっているところがワークスチューンらしい部分だ。

さらにエクステリアにはドアハンドルプロテクター(6000円)、ナンバープレートボルト(4000円)、フェールキャップガーニッシュが取り付けられる。機能パーツとしては前後のパフォーマンスダンパーキット(9万円)、ドアスタビライザー(3万円)を装備。足まわりは19インチの鍛造アルミホイールに235/40R19サイズのミシュラン・パイロットスポーツ45(63万6000円)が組み合わされる。そのほかにはTRDロゴ入りのプッシュスタートスイッチ(1万4000円)、サンシェード(1万2000円)、キーケース(3500円)が取り付けられた総額101万6500円の仕様となっていた。

熟成を重ねたクラウンはすでに最上級の乗り心地を備えたモデルだが、TRDモデルはさらにシャキっとした締まりが感じられた。ステアリング操作に対するクルマの動きはダイレクト感あふれるもので、ノーマルのクラウンよりもさらに上を行く。フロントタイヤが向きを変えると瞬時に反応しボディも向きを変えていく。そこにはとがった感触はなく、クラウンというクルマの車格を生かしながらのパフォーマンスアップがあった。

この味付けを成功させている要素の1つに鍛造のアルミホイールがある。ホイールは唯一の路面コンタクトパーツであるタイヤとクルマを結びつける部分。ハイパフォーマンスなタイヤを装着しても、ホイール剛性が弱ければそこでエネルギーがスポイルされてしまう。この鍛造ホイールはタイヤが発生するエネルギーを見事にボディに伝える。さらに前後にパフォーマンスダンパーを装着することでボディの余分な動きを抑え、ざらついた部分を除去しているのもクラウンらしさを強調できている要因だ。

クラウンを単なるプレミアムセダンとして乗るのではなく、ドライバーズセダンとして楽しみたいなら、選んで間違いないパーツ群がこのTRDパーツだと言える。(文中の価格には取付工賃を含まず)

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