日産 リーフ 新型のバッテリーは52kWhと75kWh

日産自動車は6月17日、電気自動車『リーフ』の第3世代モデルを世界向けに発表した。75kWhバッテリー搭載モデルは、米国EPA基準で最大303マイル=488km、日本および欧州仕様ではWLTC基準で600km以上の航続距離を実現した。


●いたずらに大きなバッテリーを積まない
磯部博樹チーフ・ビークル・エンジニアは「効率重視」で新型リーフの性能を達成したという。「例えば、いたずらに大きなバッテリーを積まないで、長い航続を実現した」という。“効率至上主義”の開発方針としては、Cd値を向上させた空力性能、統合熱マネジメントシステム、ナビリンク・バッテリーコンディショニングなどがある。

●バッテリーと出力仕様
新型リーフは、52kWhと75kWh、2種類の水冷式リチウムイオンバッテリーを設定する。52kWhバッテリー仕様は使用可能電力量:52.9kWh、最高出力130kW(177ps)、最大トルク345Nm、75kWhバッテリー仕様は使用可能電力量:75.1kWh、最高出力160kW(218ps)、最大トルク355Nmとなっている。

従来型のバッテリーは40kWhと60kWhの2種類、40kWhバッテリー仕様の最高出力は110kW(150ps)、最大トルクは320Nm、60kWhバッテリー仕様の最高出力は160kW(218ps)、最大トルクは340Nmだ。ベースグレードで20kWプラス、上位グレードの最高出力は据え置き。

新型リーフの充電ポートは市場別に設定される。北米仕様はNACS規格でテスラのスーパーチャージャーにも対応、日本仕様はCHAdeMO、欧州仕様はCCSを採用する。150kW出力の急速充電器を使用すれば、10〜80%の充電が最短35分で完了する(25度環境下における社内測定値)。普通充電にも対応し、利便性を高めた。

●エネルギーマネジメントと冷熱制御
新型リーフは、新たに統合型エネルギーマネジメントシステムを搭載。車載充電器(OBC)から発生する熱をバッテリー加温や暖房に活用するなど、走行時や充電時に発生する熱エネルギーを最大限に有効活用し、効率を追求した。

さらに、ナビゲーションと連動した「ナビリンク・バッテリーコンディショニング」も導入。ルートに応じて冷却・加温を制御し、走行効率や充電性能を最適化する。夏場の急速充電時には、一時的にバッテリーの許容温度を引き上げ、充電速度を加速するという。

さらに「インテリジェントルートプランナー」機能により、目的地までの経路案内に加え、バッテリー残量やリアルタイムの交通状況に応じて、最適な充電スポットを自動で提案。EVならではの利便性向上に貢献している。

日産 リーフ 新型のバッテリーは52kWhと75kWh 日産 リーフ 新型のバッテリーは52kWhと75kWh 日産 リーフ 新型のバッテリーは52kWhと75kWh 新EVプラットフォーム/ バッテリー/ e-PT《画像提供 日産自動車》 充電仕様《画像提供 日産自動車》