
BYD傘下のデンツァブランドは、新型フラッグシップ電動SUV『N9』を中国市場で発売した。価格は38.98万〜44.98万元(約809万〜934万円)で、高級SUV市場に新たな選択肢を提供する。
デンツァN9は、BYD独自の統合制御プラットフォームを採用。このシステムは、3モーター独立駆動、後輪独立ステアリング、車両運動制御、バッテリーとボディの一体化など、4つの核心技術を融合させたもの。これにより、クラスを超える性能と従来の操作感覚を一新する走行体験を実現するという。
3モーターの協調により、N9は1000hp近い総合出力を発揮し、0-100km/h加速は3.9秒を記録。同クラスのSUVを大きく上回る性能を持つ。一方で、NEDCモード燃費は6.3リットル/100km(15.8km/リットル)と効率的で、純電動走行距離は200km以上、総合航続距離は1302kmに達する。
車内では、最新のAIアシスタントを搭載。4nmフラッグシップチップ、5G通信、車内10画面を組み合わせ、高速で滑らかな操作を可能にしている。また、6つのゾーンに分けた音声認識システムにより、3列目の乗客も音声でAIアシスタントと対話できる。
自動運転機能も充実しており、全車に自動運転システムを標準装備。1基のLiDAR、5基のミリ波レーダー、12基のカメラなど32個のセンサーを搭載し、車車間・歩行者・二輪車との衝突回避や車線維持支援などの機能を備えている。
BYDは今回の発表に合わせ、世界初の自動車業界向けIoTプロトコル「Auto IoT」も発表。車を中心に、スマートフォンやウェアラブルデバイス、ドローンまで、あらゆるものをつなぐシステムの構築を目指している。



