Yamaha E-Ride Baseではヤマハブランドと同時に静岡の魅力も発信する《写真撮影 宮崎壮人》

ヤマハ発動機のブランド発信拠点「Yamaha E-Ride Base(ヤマハ イーライド ベース)」が6月6日、横浜みなとみらいにオープンする。免許が不要なヤマハ製品である電動アシスト自転車の体験を中心に、ヤマハブランドの“入り口”となることをめざす。同時に同ショールームでは、ヤマハ創業の地であり現在も本社がある静岡県の魅力も積極的に発信していくという。

◆「ヤマハ体験の窓口に」免許の要らないeバイクを
「Yamaha E-Ride Base」は横浜みなとみらいの「横浜シンフォステージ」EAST棟1階にオープンする。ヤマハのショールームとしては国内2拠点目で、1つはヤマハ発動機本社(静岡県磐田市)に併設された「コミュニケーションプラザ」だが、E-Ride Baseでは製品の展示だけでなくより「体験」を重視した施設となる。

スポーツ系電動アシスト自転車「eバイク」の常設展示や体験乗車、180度スクリーンを備えるシアターでの映像体験、電動アシスト自転車生誕の地・静岡県森町のお茶が味わえるラウンジなども常設。週末にはスタッフとともに、横浜みなとみらいをサイクリングするツアーなどのイベントも実施。入場はもちろん、体験乗車などもすべて無料だ。このほかにも、周辺の企業・団体との協業によるイベントも計画しているという。

E-Ride Baseではヤマハが発明し、生活の足として一般に普及した「電動アシスト自転車」に体験の軸を置いているのも大きな特徴だ。電動アシスト自転車の中でも、より趣味性の高い「eバイク」をメインに約30台の試乗車を用意し、気軽に試乗できることで電動アシスト自転車の楽しさを味わってもらいながら、ヤマハ製品をより身近に感じてもらうのがねらい。

E-Ride Baseマネージャーで、ヤマハのブランド発信戦略を担当する橋本耕さんは、「ヤマハ発動機の製品は(バイクやボート、4輪バギーなど)乗れば絶対楽しいものばかり。ですが、免許が必要だとか、遠くに行かないと乗れないなど、最初のハードルが高い。eバイクなら免許が要らないですし、横浜市は自転車にやさしい街。まずは間口を広く、当社のeバイクに乗って楽しんでもらう。Yamaha E-Ride Baseがその体験の窓口となって、ヤマハ発動機のファンの新たな基盤を作っていければ」と思いを語る。

◆新鮮なお茶に“うなぎ粉”入りサブレ、静岡の魅力も発信
E-Ride Baseオープンのきっかけは、会社としての源流が同じ「ヤマハ株式会社」とのタッグにある。戦後以降、バイクメーカーのヤマハ発動機、楽器のヤマハに分かれたが、同じ「ヤマハ」というブランドをもつ企業として合同ブランド委員会を立ち上げ、共同イベントなどを通じてブランド活動をおこなっている。2023年のジャパンモビリティショーでは、両社のブランドロゴを掲げたステージを展開し話題となったのも記憶に新しい。

E-Ride Baseが入る横浜シンフォステージは、ヤマハ株式会社ら5社が共同開発し3月にオープンした複合施設で、オフィス・ホテル・店舗等で構成される。同ウエストタワーの1〜3階にはヤマハ株式会社の体験型ブランドショップもあり、「ヤマハの世界観」を共有しながらともにファン拡大を図るねらいだ。

ヤマハ発動機としては同所にR&D機能を持つオフィスも構える。新事業の探索、イノベーション創出のための社外共創の機能を担うが、中でも重要とされるのが電動化、コネクテッドなど先進技術開発強化に向けた首都圏での人材採用だ。ヤマハの主力製品であるモビリティにおいて電動化やコネクテッド技術開発が今後ますます不可欠となっていくのはもちろんだが、ヤマハとしては「静岡の企業で働いてくれる人」の獲得が喫緊の課題となっている。首都圏でのリクルートを進めていきながら、静岡の魅力も積極的にアピールしていく。

そんな思いの一端をE-Ride Baseでも見ることができる。常設されるラウンジでは、ヤマハの電動アシスト自転車を生産する工場が立地する静岡県森町で採れたお茶を無料で提供する。森町の協力により、いつでも新鮮なお茶を味わうことができる。またお茶請けとして、「うなぎパイ」で知られる浜松のお菓子処「春華堂」とのコラボによる「モビリティサブレ」も1枚サービスとなる。ヤマハ製品であるバイクやボート、eバイクなどが型取られたサブレは、うなぎパイと同じうなぎ粉が入ったもので、このE-Ride Baseでしか味わうことができない特別な一品だ。

さらにオープンから3日間は、記念企画として静岡県西部で採れた旬のとうもろこし「甘々娘(かんかんむすめ)」を来場者に先着でプレゼントする。フルーツのように糖度が高いのが特徴で、地元では行列ができ即完売となるほどの人気だというが、地元農家の協力により期間は毎朝採れたてが届くという。「まずは(みなとみらい周辺)地域の方々に、静岡の魅力を知ってもらえたら」と関係者は話す。

E-Ride Baseは、ヤマハのブランド発信拠点であると同時に、静岡の魅力発信拠点として、今後もさまざまな企画を用意する予定だという。

■Yamaha E-Ride Base
・営業時間:夏期(3月〜11月)10:00〜19:00/冬期(12月〜2月)10:00〜17:00
・休館日:毎週火曜/毎月第1・第3月曜
・アクセス:みなとみらい線「新高島」駅4番出口から徒歩1分

Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 180度のスクリーンでヤマハの世界観を体感できるシアター《写真撮影 宮崎壮人》 eバイク以外の電動モビリティ展示も《写真撮影 宮崎壮人》 企画展示コーナー。現在は自律走行が可能な『モトロイド』が展示されている《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 常設のラウンジでは電動アシスト自転車生誕の地・静岡県森町のお茶が味わえる《写真撮影 宮崎壮人》 「うなぎパイ」で知られる浜松のお菓子処「春華堂」とのコラボによる「モビリティサブレ」《写真撮影 宮崎壮人》 ここでしか買えない「Yamaha E-Ride Base」オリジナルグッズ《写真撮影 宮崎壮人》 ここでしか買えない「Yamaha E-Ride Base」オリジナルグッズ《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 試乗用のヘルメットは無料で貸し出し。グローブは記念にもらうことも《写真撮影 宮崎壮人》 試乗後にはそのままもらえるグローブ《写真撮影 宮崎壮人》 試乗時に借りることができる、Yamaha E-Ride Baseオリジナルのサコッシュ《写真撮影 宮崎壮人》 試乗時に借りることができる、Yamaha E-Ride Baseオリジナルのサコッシュ《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 常設のラウンジでは電動アシスト自転車生誕の地・静岡県森町のお茶が味わえる《写真撮影 宮崎壮人》 常設のラウンジでは電動アシスト自転車生誕の地・静岡県森町のお茶が味わえる《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 eバイクのメンテナンスブース。eバイクの試乗が不安な人には、電動アシスト自転車「PAS」の用意も《写真撮影 宮崎壮人》 企画展示コーナー。現在は自律走行が可能な『モトロイド』が展示されている《写真撮影 宮崎壮人》 企画展示コーナー。現在は自律走行が可能な『モトロイド』が展示されている《写真撮影 宮崎壮人》 企画展示コーナー。現在は自律走行が可能な『モトロイド』が展示されている《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 電動くるま椅子、電動アシスト車いすの体験も《写真撮影 宮崎壮人》 電動アシスト自転車「PAS」のプロト試作車「A号車」。世界に1台の貴重なものだという《写真撮影 宮崎壮人》 電動アシスト自転車「PAS」のプロト試作車「A号車」《写真撮影 宮崎壮人》 電動アシスト自転車「PAS」のプロト試作車「A号車」《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》 ベンチにもタイヤが取り付けられているのはヤマハならではの“遊び心”だ《写真撮影 宮崎壮人》 Yamaha E-Ride Base《写真撮影 宮崎壮人》