ダイハツ・タント《写真提供 ダイハツ工業》

日本の自動車産業の信頼を損ない、自動車の認証制度の根幹を揺るがすようなトヨタ自動車グループによる相次ぐ不正行為の報いが、あからさまに新車の販売台数などにはね返ってきたようだ。

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が発表した1月の国内新車販売台数によると、認証試験の不正問題を受けて全車種の出荷が昨年12月から停止され、在庫車のみの販売となったダイハツ工業の販売台数が、前年同月比62.6%減の2万243台と大幅に減少したという。

きょうの各紙にも「ダイハツ新車販売62.6%減、認証不正受け」(読売)などと、経済面に大きく報じている。それによると、国内全体の販売台数は、12.4%減の33万4838台。このうち、ダイハツのシェア(市場占有率)が約3割の軽自動車は22.9%減の11万7912台で、ダイハツの大幅な台数減が響いたことになる。

このうち、日経は軽自動車のメーカー別の販売台数について分析。ダイハツは年間販売台数で2015年にスズキを抜き、23年まで9年連続でトップの座に君臨していたが、1月は、2%増の4万5709台(同2%増)だったスズキや2万4520台(同12%減)のホンダよりも下回り、単月ベースでは23年7月以来、6カ月ぶりの首位陥落となったそうだ。

しかも、ダイハツが軽自動車でホンダを下回るのは比較可能なデータが残る1993年1月以降で初めてで「不正の影響で出荷停止が長引けば、年間の順位が変動する可能性もある」とも伝えている。

2024年2月2日付

●能登地震1カ月、避難なお1万4000人超、死者240人に(読売・1面)

●トヨタ工場稼働短縮、上限30分、新年度、相次ぐ不正、繁忙改善狙い(読売・2面)

●ダイハツ新車販売62.6%減、前年同月比、認証不正問題受け(読売・8面)

●羽田衝突1カ月、空の安全国も本腰、有識者委、夏ごろ中間報告(毎日・2面)

●主張、トヨタグループ、不正の連鎖を断てるのか(産経・2面)

●ホンダ、一般向け自動走行実験、「人の動き認識」AI搭載EV(産経・10面)

●補償費用が膨らみ日野自動車102億円赤字、4〜12月期(産経・10面)

●トヨタ4工場停止延長、豊田織機不正、人気車種に影響(東京・6面)

●豊洲の新名所「千客万来」オープン、新鮮で質の高い食を提供(東京・16面)

●テスラ、法人登記テキサスに(日経・15面)

●三菱自21%減益、中国撤退で損失、4〜12月期(日経・18面)

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