警視庁《写真提供 写真AC》

定年退職まで勤め上げる「終身雇用」が、もはや時代遅れと言われている昨今で、転職者による機密情報の不正持ち出し事件が相次いでいるようだ。

東証プライム上場で電子部品大手の「アルプスアルパイン」の元社員が、在職中、同社の営業秘密を不正に持ち出していた疑いが発覚し、警視庁公安部が中国籍の30歳代の男を不正競争防止法違反(営業秘密領得)容疑で逮捕したという。

男は国内の大手自動車メーカーに転職しており、持ち出したデータを転職先で利用しようとしたとみて捜査しているそうだ。

きょうの各紙も社会面などで取り上げているが、このうち、読売は1面準トップ記事で、男を実名で報じるとともに、捜査関係者の話として、転職先の大手自動車メーカーは「ホンダ」社員と掲載している。

それによると、逮捕された男は17年4月からアルプスアルパインに勤務し、宮城県内の事業所に在職時の2021年11月、営業秘密にあたる車用電子機器の設計に関するデータを社有パソコンから私有のハードディスクに保存し、不正に取得した疑いがもたれている。その男はデータを持ち出した11月中に退職し、その直後にホンダに転職していたという。

読売によると、ホンダでは「従業員の逮捕は事実。警察に協力するため社内調査を進める」とコメントしたという。

2023年12月6日付

●営業秘密持ち出し逮捕、ホンダ転職、中国籍の男、容疑で警視庁(読売・1面)

●伊藤忠会長「利益より信用」ビッグモーター再建支援(読売・6面)

●ホンダ、中国工場900人削減、EVシフト、ガソリン車低迷(朝日・9面)

●ソフトバンク海外企業買収、自動車向けIOT(毎日・6面)

●地方鉄道再生へ不動産税免除、政府・与党、2年間の特例措置検討(東京・6面)

●「道路は人間のもの、避けるのはハトの方」1羽ひき殺した疑い、タクシー運転手逮捕(東京・23面)

●中国販売台数36.5%、ホンダ、11月、SUV好調(日経・17面)