エンブレム「鳳凰」《写真提供 トヨタ自動車》

トヨタ『センチュリー』新型には、精緻な彫刻が施された「鳳凰エンブレム」や、ボディに圧倒的な光沢をもたらす「鏡面磨き」といった意匠が施されている。トヨタは新型センチュリーのコンセプトの一つに“匠の技/日本の美意識”を掲げている。

◆江戸彫刻の流れを引く「鳳凰エンブレム」
グリルに置かれる「鳳凰」のエンブレムはまさにセンチュリーのシンボルだ。「鳳凰」は、江戸彫刻の流れを引く匠の手によって彫り出される。胸元の毛並みや翼の羽の細部が手作業で精細に刻まれている。立体的で重厚感を伴った作品だ。世界と肩を並べるショーファーカーのエンブレムは、東アジア、日本の象徴である「鳳凰」が伝統的な工法を経て形作られたものである。

◆通常の10倍の精度で行われる「鏡面磨き」
センチュリーの圧倒的な存在感は、見る者の目を惹く光沢と、奥深い質感のカラーによって生まれているといえるだろう。樹脂製のバンパーは塗装が施される前に、段差を無くすため研磨される。一般的な車では100分の1mmまでの加工が行われるがセンチュリーはその10倍、1000分の1mmのレベルにまで作業が行われる。この特別な工程を経てセンチュリーは塗装され、その存在感を獲得している。

◆「本杢パネル」は匠の技と先進技術の融合で生まれる
ダッシュボードや、後部座席からアクセスできる、各種機能付きのタワーコンソールには「本杢パネル」が埋め込まれている。先端技術の詰まった新型車を彩る日本的な美的表現だ。このパネルは、罫書きの匠がセンチュリー相応しい柄部分を抽出、アルミニウムと重ね合わせ、レーザー加工技術によって本杢のみを切削することで生み出されている。

◆“匠の技/日本の美意識”をかたちにする「センチュリー匠工房」
また、「センチュリー匠工房」と呼ばれる専用ラインでつくられる車は、特別に認定を受けた者の手によって加工を受ける。その作業はボルトの一本一本の締め付けトルクにまで及び、乗り心地、品質を高水準に保つことが徹底されている。月販基準台数30台というのはその特別さを表す数字といえるだろう。センチュリーに向けられる美意識は、見かけの流麗さだけでなく、裏で腕をふるう「匠」の技と重ねあわされたものとなっている。

トヨタ・センチュリー新タイプ《写真撮影 吉田瑶子》 金型原型切削《写真提供 トヨタ自動車》 金型原型《写真提供 トヨタ自動車》 金型原型切削工具《写真撮影 吉田瑶子》 エンブレム《写真撮影 吉田瑶子》 エンブレム《写真提供 トヨタ自動車》 エンブレム《写真撮影 吉田瑶子》 トヨタ・センチュリー新タイプ《写真撮影 吉田瑶子》 ホイールキャップ《写真撮影 吉田瑶子》 トヨタ・センチュリー新タイプ《写真撮影 吉田瑶子》 ホイールキャップとマイスター用ピンバッジ《写真撮影 吉田瑶子》 マイスター用ピンバッジ《写真撮影 吉田瑶子》 エンブレム(セダン用)《写真撮影 吉田瑶子》 金型原型切削工具《写真撮影 吉田瑶子》 トヨタ・センチュリー新タイプ《写真提供 トヨタ自動車》 塗装《写真撮影 吉田瑶子》 ドアパネルの鏡面磨き《写真撮影 吉田瑶子》 鏡面磨き工具《写真撮影 吉田瑶子》 水研磨工具《写真撮影 吉田瑶子》 トヨタ・センチュリー新タイプ《写真撮影 吉田瑶子》 匠スカッフプレート《写真提供 トヨタ自動車》 標準スカッフプレート《写真撮影 吉田瑶子》 匠スカッフプレート《写真撮影 吉田瑶子》 匠スカッフプレート《写真撮影 吉田瑶子》 匠スカッフプレート《写真撮影 吉田瑶子》 専用工具《写真撮影 吉田瑶子》 フロントバンパー《写真撮影 吉田瑶子》 本杢パネル《写真提供 トヨタ自動車》 本杢パネル《写真撮影 吉田瑶子》 トヨタ・センチュリー新タイプ《写真撮影 吉田瑶子》 トヨタ・センチュリー新タイプ本杢パネル トヨタ・センチュリー新タイプ《写真撮影 吉田瑶子》 技能伝承創作《写真撮影 吉田瑶子》 技能伝承創作《写真撮影 吉田瑶子》 トヨタ・センチュリー新タイプ《写真撮影 吉田瑶子》