VWは5月、EVハッチバック『ID.3』改良新型を発表したが、そのパフォーマンスモデルとなる『ID3. GTX』市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えた。
「GTX」はVWブランドにおいて、内燃機関の「GTI」やPHEVの「GTE」と並び、フルエレクトリック（BEV）モデルに設定される最強バッジで、これまで『ID.4』や『ID.5』に設定されている。ただVWはIAAモビリティ2023にて、コンセプトモデル「ID.GTI」を発表しており、今後はEVラインアップに2つの異なる高性能モデルが並ぶ可能性もある。
ID.3はEV専用「MEB」プラットフォームを初採用した量産モデルで2020年に発売されているが、これが初のパフォーマンスモデルとなる。
捉えたプロトタイプは、一見ID.3改良新型と同じだが、よく見ると、ボディがローダウンされ、前後に突起のある新しいロッカーパネルが見てとれる。またフロントエンドでは、下部バンパーにID.4およびID.5のGTXバージョンで使用されているものと同じメッシュパターンが確認できることから「ID.3 GTX」で間違いないだろう。
細部を隠す巧妙なステッカーがいくつか見られるほか、フロントパネルのコーナーベントが隠され、リアバンパー中央にはグレーのラップが施されている。この下にはメッシュがある可能性が高い。
ID.3は、リアに最高出力150kw（200ps）、最大トルク310Nmを発揮するシングルモーターを搭載しているが、GTXではフロントモーターを追加。ID.4、ID.5と同じデュアルモーターレイアウトによるAWDとなる。これにより最高出力は220kw（300ps）、最大トルク460Nmを発揮。「ゴルフR」には及ばないものの、「ゴルフGTI」より早く、0-100km/h加速5.5秒という動力パフォーマンスが期待される。
