ロータス・エヴァイヤ《photo by Thomas Howarth》

ロータスカーズは7月7日、2ドアのハイパーEV『エヴァイヤ』(Lotus Evija)を7月13日、英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023」に出展すると発表した。


◆0〜100km/h加速3秒以下で最高速は350km/h
エヴァイヤのEVパワートレインには、モーターを4個搭載する。4個のモーターは、合計で2039psのパワーと173.8kgmのトルクを引き出す。ロータスカーズによると、2039psのパワーは量産車としては世界最強という。

強力なモーターのパワーは4輪に送られ、0〜100km/h加速3秒以下、0〜300km/h加速9秒以下、最高速350km/h(リミッター作動)というパフォーマンスを可能にする。

バッテリーは車体中央にレイアウトされており、蓄電容量は90kWhと大容量だ。1回の充電での航続は、WLTPサイクルの複合モードで402kmの性能を備える。充電は出力350kWの急速チャージャーを利用すれば、およそ18分で完了する。

◆最大出力2039psはトラックモードで可能に
ロータスカーズはエヴァイヤに、航続を延ばす新技術を採用する。5種類の走行モードの「レンジ」、「シティ」、「ツアー」、「スポーツ」、「トラック」を切り替えることにより、航続を延ばすことが可能になるという。

レンジモードでは、モーターの最大出力は1000ps、最大トルクは81.6kgmに制限される。駆動方式も、4WDから2WD(後輪駆動)に切り替わる。これにより、バッテリーの消費を抑え、インテリジェントパワーマネージメントシステムが航続を最大化する。

ツアーモードでは、4WDと2WDを自動的に切り替え、トルクベクタリングによって1400psを超えるパワーを発揮する。スポーツモードでは、モーターが1700psのパワーと173.8kgmのトルクを発生する。スタビリティコントロールシステムと連携して、トラクションレベルを高める。

トラックモードでは、最大出力2039psが可能になる。オプションの「ドラッグ・リダクション・システム(DRS)」により、高いレベルのトルクベクタリングを実現する。シャシーの設定は、自動的にサーキット仕様に切り替わる。

◆エアロダイナミクスは航空機からインスピレーション
エヴァイヤのパフォーマンスに貢献しているのが、航空機からインスピレーションを得たエアロダイナミクス技術だ。

フロントには、バイプレーンのリップスポイラーを装着する。3つのセクションに分かれており、中央部分はバッテリーパックを冷却するための空気を取り入れる。量産車としては世界で初めて、メインビームとディップビームの両方にレーザー光を使用する。オスラム製のライトモジュールはコンパクトで、薄い縦長デザインとした。レンズの内側には、デイタイムランニングライトを組み込む。

リアには、アクティブエアロダイナミクスを採用する。リアスポイラーは、車両の全高いっぱいまでせり上がる。F1スタイルのドラッグリダクションシステム(DRS)は、トラックモードで自動的に作動する。他のモードでは、スイッチ操作で作動させることもできる。

さらに、リアには、ルマンのレーシングカーをモチーフに、「ベンチュリートンネル」が設けられる。それぞれのトンネルは、赤いLEDで縁取られる。夜間には、戦闘機のアフターバーナーに似た視覚的効果を生み出す、としている。

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