「試乗?」を楽しむ2頭のスタンダード・プードル《写真撮影 石川徹》

ペット関連の展示会、「インターペット 〜人とペットの豊かな暮らしフェア〜」(インターペット2023)が、3月30日から東京ビッグサイトで行われている。12回目となる今年は、フードやペット用品だけでなく、家電やインテリア業界など様々な分野から600社以上が出展。昨年の465社(主催者発表)から大幅に増え、1ホール会場を追加しての開催となった。

◆自動車業界も注目する愛犬家
かつては外で“飼育する動物”だった犬や猫が今では“共に暮らす家族”となり、ペット関連の支出も年々増加している。ドッグフードに費やす金額は、2017年の月平均2750円から昨年は3642円と大幅に増えた。無添加やオーガニックなどを謳った、いわゆる「プレミアムフード」を求める飼い主が増えたのが大きな要因だろう。医療費も過去5年間で3割を超える伸びを見せ、昨年は年間の平均支出が5万円を超えた。(ペットフード協会調べ)

こうしたペットの家族化を背景に、自動車業界でも愛犬家アプローチする完成車メーカーが増えている。そんな中、ホンダは長年ペット関連イベントに積極的に参加してきた。純正アクセサリーメーカーであるホンダアクセスは、「Honda Dog」シリーズでソフトケージやサークルなどのペット用カーアクセサリーの企画・開発・販売と専用ウェブサイトでの情報発信を行っている。

◆ホンダアクセスは古くからペットに注目
愛犬と行くドライブ情報に関するウェブサイト「Travel Dog」を2001年に立ち上げると、2005年には愛犬用アクセサリーもローンチ。後席を愛犬用スペースに変える「ペットシートマット」などのアイテムを発売した。2014年には、ウェブサイトとグッズブランドを「Honda Dog」にリニューアルして現在に至る。

現在は中型犬や、小型犬を多頭飼いする愛犬家向けの「ペットシートサークル」や、助手席用の折り畳み式ケージ「ペットシートプラスわん2」、シートやドアの内貼りを傷や汚れから守る「ペットシートマット」および「ペットドアライニングカバー」など幅広い商品を展開している。開発時には安全性のテストも重ねるなど純正用品メーカーならではのこだわりも、Honda Dogの特徴だ。

◆大型のカートを立てて車室に収納
インターペット常連のホンダアクセスブースで特に目を引いたのは『N-BOX』。ペットカートの「エアバギー(AIRBUGGY)」を畳まずに立てて搭載しており、「そのまま載るんだ!?」という驚きの声も聞かれた。ベビーカーから始まったエアバギーは、“押し心地”の良さで愛犬家にも人気のブランドだ。頑丈で比較的大型のフレームや空気が入った「中空式エアタイヤ」によって乗り心地も良さそうだが、クルマに積む場合には通常、折り畳んでトランクに収納する必要がある。

N-BOXは室内高が約140cmあり、子どもが立ったまま着替えることができるのメリットの1つにもなっている。その高さを利用して、大型のバギーを分解・折り畳まずにそのまま載せられるのは愛犬家にはありがたいだろう。スライドドアで、積み下ろしも無理なくできそうだ。

◆愛犬家に人気のフリード+
もう1台の展示は『フリード+』。ホンダアクセスの担当者は、「わんちゃんとご一緒のお客さまに、一番人気があるのがフリードなんです」と話す。コンパクトな車体と広い室内が、普段使いと休日のドライブ両方に“ちょうどいい”ということだろう。

お出かけは必ずクルマで愛犬と一緒という女性が熱心に後席をチェックしていた。「ウチはスタンプー(大型犬のスタンダード・プードル)2頭なので、この子たちが乗る後ろのスペースを最初に見るんです。今はN-BOXに乗っていて広さは充分ですが、フリードの方が横に広くていいかもしれないと思いました」とのことだ。

このフリードにもエアバギーが載っていた。折り畳んだフレームは荷室下部の収納スペースにジャストフィット。純正品のトレーにぴったりと収まり、運転中も安心だろう。なお、エアバギーのコット(犬が乗る部分)は取り外してISO-FIXアンカーで固定できる。

◆ホンダ車の“使い方”をイメージしやすい展示に
そのほか、ペットイベントでは人気の高いフォトスポットもニューモデルの登場でリニューアル。アメコミ風のイラストが描かれたバックパネルの前に、鮮やかなイエローに塗装された『S660』似のミニチュアカーを展示。ブースの入り口をポップで楽しい雰囲気に演出し、来場者を迎えていた。

ホンダアクセスは、「ペットイベントのお客さんにも目を止めてもらいやすく、クルマにあまり関心のない方も入りやすいような楽しい雰囲気づくりに努めました」と言う。Honda Dogの製品ではないエアバギーの搭載については、「これまでのイベントでは、Honda Dog アイテムの用品展示がメインでした。今回は趣旨を変えて、わんこに優しく飼い主さんにも便利なホンダ車の"使い方をご提案"するような内容にしました」と説明する。

実際に愛犬とドライブに出かけるシーンでの、車の使い方が具体的にイメージできるような展示に気を配ったことがうかがえた。担当者は、「ホンダがわんこに関して、何かやってるね」というのをまず知ってほしいそうだ。

「インターペット〜人とペットの豊かな暮らしフェア〜」は、4月2日17時まで開催されている。

ブースの主役の1台はN-BOX《写真撮影 石川徹》 前席を少しだけ前に出せば、後席を跳ね上げなくても搭載できる《写真撮影 石川徹》 Honda Dogブースのフォトスポット《写真撮影 吉田瑶子》 N-BOXの後部にエアバギーを搭載《写真撮影 石川徹》 「ペットシートプラスわん2」はエアバッグが展開しても干渉しないよう設計されている《写真撮影 石川徹》 ブースの主役の1台はN-BOX《写真撮影 石川徹》 ブースの主役の1台はN-BOX《写真撮影 石川徹》 愛犬家に人気だというフリード+《写真撮影 石川徹》 中型犬もOKの「ペットシートサークル」《写真撮影 石川徹》 中型犬もOKの「ペットシートサークル」《写真撮影 吉田瑶子》 フリード+の荷室にジャストフィットするエアバギーのフレーム《写真撮影 石川徹》 純正アクセサリーの「ラゲッジトレイ」を使用すれば出し入れも簡単《写真撮影 石川徹》 純正アクセサリーの「ラゲッジトレイ」をを使用すれば出し入れも簡単《写真撮影 石川徹》 スライドドアは開口部が広く犬たちも乗り降りしやすそう《写真撮影 石川徹》 インターペットでデビューした新型車!《写真撮影 石川徹》 軽スポーツカーの『S660』をイメージしたミニチュアカー《写真撮影 石川徹》 Honda Dogブランドでぺット用カーアクセサリーの開発とウェブサイトでの情報発信を行う《写真撮影 石川徹》 Travel Dogの立ち上げは2001年《写真撮影 石川徹》 犬に優しく飼い主に便利なホンダ車の使い方を提案するホンダアクセス《写真撮影 石川徹》 楽しいアイテム「ペットセレクトノブ(肉球)」《写真撮影 石川徹》 「ペットキーカバー(肉球)」《写真撮影 石川徹》 「ペットエンブレム(肉球デザイン)」《写真撮影 石川徹》 「ペットエンブレム(Honda Dogデザイン)」《写真撮影 石川徹》 「ペットインテリアステッカー(肉球)」《写真撮影 石川徹》 「ペットセンターキャップ(肉球)」《写真撮影 石川徹》 「Modulo」ブランドも手掛けるホンダアクセス《写真撮影 石川徹》 ホンダアクセス ブース(インターペット2023)《写真撮影 吉田瑶子》 ホンダアクセス ブース(インターペット2023)《写真撮影 吉田瑶子》 ホンダアクセス ブース(インターペット2023)《写真撮影 吉田瑶子》 ホンダアクセス ブース(インターペット2023)《写真撮影 吉田瑶子》 犬に優しく飼い主に便利なホンダ車の使い方を提案《写真撮影 石川徹》