品川駅前(高輪口)《写真提供 写真AC》

JR東海が2027年にも東京〜名古屋間の開業を予定しているリニア中央新幹線を見込んでのオフィス移転とも思えるが、トヨタ自動車が、現在、東京都文京区にある東京本社を、2026年度に品川駅周辺へ移転する計画を検討しているそうだ。

きょうの東京などが報じているが、移転先はすでに閉鎖した複合施設「シナガワグース」の跡地とみられ、現在、トヨタと京浜急行電鉄がオフィスや商業施設などの開発を進めているという。

また、現在の本社については、トヨタグループのトヨタ不動産(旧東和不動産)と三井不動産が、トヨタ自動車が所有する東京本社ビルを取得したと発表。取得金額は非公表だが、所有権の持ち分割合はトヨタ不動産が9割、三井不動産が1割としており、物件の取得に伴いビル名を「トヨタ東京ビル」に変更したという。

トヨタは所有者が不動産を売却した後に賃借する「リースバック方式」で同ビルを引き続き使用するもので、在宅勤務の定着による出社率の低下や、所有する不動産の有効活用を総合的に判断して売却を決めたという。6月からは日本サッカー協会(JFA)が同ビルに入居することも予定しているようだ。

移転先は、品川駅は羽田空港にアクセスしやすく、リニア中央新幹線の発着も見込まれており、利便性の高さを考慮したとみられる。現在、後楽園の東京ドーム周辺にあるトヨタの東京本社ビルは、1980年初頭の「工販」合併に伴い、それまで分散していた靖国神社前の九段ビルや日比谷公園前の三井ビルなどから文京区後楽に移転したが、JR総武線の飯田橋駅と水道橋駅の中間にあり、東京本社のオフィス移転は“永遠のテーマ”にもなっていた。

余談だが、メディアなどに貸し出す広報車の登録ナンバーも「品川」ではなく「練馬」であることに違和感を覚える関係者の声もあり、バブル期には東京六本木の旧防衛庁跡地や東京駅周辺への移転計画も浮上したものの、地価の高騰などで断ち消えとなった。3年後にも港区の品川駅周辺の移転が実現すると、40年越しの懸案が解消されることになる。

2023年2月2日付

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