ベントレー(Bentley)は12月22日、ビスポーク部門のマリナーが2022年、年間販売新記録となる500台以上を達成した、と発表した。2022年の500台目のマリナー車となったのは、英国の顧客が注文した『フライングスパーSハイブリッド』だった。
◆マリナーの新色ブルー「スパーク」で塗装
このフライングスパーSハイブリッドは、マリナーの新色ブルー「スパーク」で塗装された。「ブラックライン・スペシフィケーション」のブライトワークと、ブラックの 22インチ 10スポークのスポーツホイールが、新色のブルーを引き立てる。グロスブラックのブラックグリルの上には、照明付きの「フライングB」マスコットが装着された。
インテリアは、モノトーンのハイグロスカーボンファイバーベニヤに、ダイヤモンドキルトのベルーガレザーを組み合わせた。磨かれた金属製のエアダクトやダイヤルベゼル、コントロールスイッチは、宝石のような輝きを引き出すという。
この内装仕上げは、シートとフロアマットの周囲にあるクラインブルーハイドのフラッシュと、コーディネートされた。クラインブルーハイドは、ステアリングホイールの6時位置のスポークとシフトレバーにも使用されている。
◆3つの部門で構成されるマリナー
ベントレーのマリナーは、長い歴史を持つコーチビルダーだ。ベントレーのマリナーは顧客の注文を受けて、世界に1台のベントレーを生み出してきた。マリナーは現在、ベントレーのビスポーク部門として、専門の職人を擁する3つの部門で構成されている。
「ベントレーマリナーコーチビルド」部門では、顧客がパーソナルコミッションガイドを介して専任デザイナーと打ち合わせを重ねて、車両を仕立てる。この部門で最初に製作したのが、『マリナー バカラル』だ。
「ベントレー マリナー クラシック」部門では、マリナーのスペシャリストらで構成されるチームによって、クラシックモデルが一台一台手作業で製作される。初めての復刻モデルは『ブロワー コンティニュエーション シリーズ』だった。
3つ目の部門である「ベントレー マリナー コレクション」は、ベントレーのラインアップをベースにラグジュアリー性をさらに高めた派生モデルを製作。新車のカスタマイズにも対応している。
◆PHEVシステムの最大出力は544ps
2022年の500台目のマリナー車となったフライングスパーSハイブリッドのPHEVパワートレインは、2.9リットルV型6気筒ガソリンエンジンに電気モーターを組み合わせる。2.9リットルV6ターボエンジンは、最大出力416ps、最大トルク56.1kgmを引き出す。エンジンのVバンク内には、ツインスクロールターボチャージャーと一次触媒コンバーターを搭載した。インジェクターとスパークプラグは、最適な噴射パターンと燃焼経路を実現するために、各燃焼室内の中央に配置される。カムシャフトは最大50度まで可変。リッターあたりおよそ150psの数値は『フライングスパーV8』を凌ぐという。
電気モーターはトランスミッションとエンジンの間に配置され、最大出力136ps、最大トルク40.8kgmを発生する。永久磁石同期モーターが停車状態から瞬時にフルトルクを発生し、静かに加速する。トルクのレスポンスが迅速なため、ターボラグにつきもののもどかしさが最小限に抑えられているという。
PHEVシステムの最大出力は544ps、最大トルクは76.5kgmを獲得する。パワフルなPHEVパワートレインは0〜96km/h加速4.1秒、最高速285km/hの性能を可能にする。0〜96km/h加速4.1秒は、フライングスパーV8の4.0秒に対して、0.1秒の差だ。
ベントレー「マリナー」、年間販売新記録…500台目は特別な『フライングスパーS』PHEV
2022年12月27日(火) 18時30分
関連ニュース
- マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024 (04月25日 13時32分)
- スバル『レガシィ』セダン、2025年春に生産終了へ…電動化への移行を反映 (04月25日 08時00分)
- エンジン搭載はこれが最後!? ベントレー『コンチネンタルGT/GTC』PHEVモデルを初スクープ (04月19日 12時00分)
- トヨタ『クラウンセダン』は違う---水素を使う理由と苦労をチーフエンジニアが語る (04月17日 19時00分)
- マツダの新型セダン、ティザー…間もなく中国で実車発表へ (04月16日 07時30分)