VW ID.4 発表《写真撮影 雪岡直樹》

フォルクスワーゲンジャパンは、電気自動車(EV)専用設計ではブランド初のモデルとなる、フル電動SUV『ID.4』を日本市場に導入、11月22日より販売を開始する。同日に東京で開催された発表会では、短い距離だが実車に試乗することもできた。

■シンプルなインパネ周りは使いやすい
メータークラスタはセンターコンソールと正面インパネは分離している。正面ディスプレイはステアリングコラムに固定され、チルトステアリングの位置にかかわらず、コラムとスポークの間に収まる。コンソールのスイッチやレバーは主だったモード切り替えのみですっきりしている。操作系になれる必要はあるが(どの車もそうだが)、シンプルで使いやすい。

国産EVの一部は物理スイッチやレバーが多いものがある。視点をずらさず、触覚でボタン操作をするには物理スイッチのほうがよいのは事実だが、近年の車両はオートエアコン、オートヘッドライトなど最初の設定さえすれば、運転中にスイッチやボタン操作(そもそもシフト操作さえしない)をすることはない。ハザードランプや(あれば)シフトレバー、ブレーキ、アクセス、ターンシグナルあたりが物理操作できれば、実用に困ることはなくなってきている。

もちろん性能や制御の出来不出来、ユーザーの好みもあるため全部がフラットコンソールである必要はないが、輸入車EVに慣れるとレバーやボタンだらけのコックピットでなくてもよいと思う人もいるだろう。

ちなみに、PRNDのドライブセレクターはインパネ右側に一体化されたスイッチで行う。スイッチを奥がわにひねるとDモードとBモード(回生モード)が切り替わる。手前にひねるとR(後退)だ。スイッチの上部のボタンを押すとP(パーキング)になる。慣れの問題だが、直線的な上下の動きで前進と後退の区別がつきにくいという人にはよいインターフェイスだろう。

■ワンペダルはできないがEV乗りにはエコモード+Bモードがおすすめ
回生ブレーキのききは、日産車やテスラに乗っているとおそらく物足りない。エコモード+Bモードもしくはスポーツモード+Bモードでようやく回生ブレーキを使う、という認識になる。Dモードやコンフォートモードでは回生を使わない従来型のブレーキ操作ができる。

ただし、どのモードでもワンペダル操作はできないので、アクセルオフだけで完全停止はしない。完全停止はしないものの、回生ブレーキによる減速がほしいドライバーはエコ+Bモードがおすすめだ。スポーツモードは加速や出足がいいが、その分アクセルオフのピッチングが強めで同乗者にやさしくない。ワインディングではこの減速Gが安心感につながるだろう。

ステアリングヒーター、シートヒーター、パワーシート(Pro)もうれしい装備だ。オートエアコンもつくが、北米使用と同じでヒートポンプは搭載されない。理由を聞いたところ、国内で一般的な冷媒の問題でヒートポンプの設定を見送ったそうだ。装着不可能ではないが、その場合メンテナンスや事故時の修理代が高くなるのも採用しなかった理由のひとつだという。

AC充電ケーブルはAC200V/3kWのものが付属する。カタログではAC200Vの普通充電はLiteで9時間、Proで13時間となっている(ともに0%からフル充電までの時間)が、これは6kWのウォールボックスを設置した場合の性能なので注意が必要だ。3kWのコンセントをつけている人は要注意だ。

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