ヤマハ発動機は東京ビッグサイトで開幕した「国際福祉機器展2022」に出展。「車いすを自身の身体状況や好みに合わせてカスタマイズ」をキャッチフレーズにしたアイテムを紹介している。まず重視したのが“見た目”である。
◆車いす用スポークカバーで自己表現
車いす用スポークカバーがそれで、「自分らしさを表現したい」「毎日をもっと元気に、もっと楽しく」というユーザーの気持ちに応えた商品だ。同社は2021年から福祉関連企業のヘラルボニーとライセンス契約を結び障害のあるアーティストの作品などを取り入れたスポークカバーの販売を開始した。
今回の国際福祉機器展では、10月5日発売の2種類の車いすスポークカバーを主力に紹介。それはヤマハ発動機オリジナルデザインの「シアーソリッド」と、ディズニーキャラクターの「アナと雪の女王(スノー)」だ。
ヤマハ発動機の関係者によると、シアーソリッドはカバーの一部をクリアにしてフレームなど車いす機構そのものを敢えて見せることで、スピード感のあるデザインとした。一方、アナと雪の女王はキャラクターが雪遊びをしている様子を想起させるストーリー性を持たせたデザインを採用したという。
◆保有する手動車いすを電動化
そして、ヤマハ発動機の最大の特長となっているのが、「行きたい時に行きたいところへ。」をキーワードに電動車いすをはじめ、使っている手動車いすを電動化することができるユニットをいろいろとそろえていることだ。
例えば、ジョイスティックタイプの「JWアクティブ」は、速度や加速、減速を自身の好みに合わせて自由に調整できるようになっている。バッテリーについても、一充電あたり15km(ニッケル水素電池)、30km(リチウムイオン電池)の2種類がある。もちろん、後付けができ価格は34万4300円からで、車いす込みだと42万3200円からとなっている。
また、アシストタイプの「JWスウィング」は、電動アシスト自転車の「PAS」のシステムと同じように、手でこぐ力によってアシスト力が変わる。しかも、左右輪のアシスト力を別々に制御でき、アシストの速度を調整したり、下り坂でスピードを抑えることもできる。そのほか、横に傾斜している道でもまっすぐに走れるようになる片流れ制御、アシストが作動する距離を長くしたり短くできるアシスト距離制御も備わっている。
アシスト走行距離はニッケル水素電池が一充電あたり20kmで、リチウムイオン電池が40km。価格は電動アシスト車いすが37万4000円からで、電動ユニットが35万9700円からとなっている。
「ヤマハ発動機の車いすはいろいろとカスタマイズできることを多くの人に知ってもらいたい」とヤマハ発動機関係者は改めて強調していた。
車いすをカスタマイズ、自身の身体状況や好みに合わせて:ヤマハ発動機…国際福祉機器展2022
2022年10月06日(木) 14時15分
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