強烈インパクト! プリウス“クロス”へ遂にワンオフパーツを装着してみた《写真撮影 土屋勇人》

世の中はアゲ系が注目されているけれど、現状ではラインナップに無い“アゲ系プリウス”を作ってしまおうという同企画。より個性的にするために今回は遂にワンオフパーツを装着しようと計画を立てて実行してみた。

◆違いを求める最強アイテムであるワンオフパーツ
自動車をカスタムするというのは法的問題さえクリアしていれば完全に自己満足の世界である。自動車メーカーが製品化した完成車両に対してカスタムをすることで、性能的には“プラスα”じゃなく“マイナスα”になることも当然あるのだけれど、そのマイナスを理解しながらも個性を追い求めて実行するのがドレスアップカスタムの世界だと思う。なので万人受けを狙うのであれば誰もが凄いと思ってくれる高級車やスポーツカーに乗った方が早いかも知れないし、カスタムした結果、高級車が買えるじゃん!という金額に達していることもあるだろう。それを理解していてでも、それなりの期間所有したクルマでノーマル状態を維持したことが無い。好きだからやってしまう、それがカスタムの世界なのだ。

結果的にカスタム好きは自分好みの車両に仕上げるべく、あの手この手で自分が欲しいと思う個性を追加していくのだ。そして行き着くところがワンオフパーツであり、唯一無二のドレスアップが欲しいと思ったときには最短距離であり最難関なカスタムかも知れない。今までエアロやホイールを装着するカスタムはやってきたけれど、実は外装ワンオフパーツ製作は人生初となる。オンリーワンを目指して具現化したのはバンパーガードの製作だった。

◆当然だけれど50プリウスのバンパーガードなんて世の中に無い
プリウスクロスを製作するキッカケになったカースタイル(京都府)のエアロが放つ強烈なインパクトは街中で走っていても非常に個性的。その個性をさらに活かす形でバンパーガードを装着したいと考えて、ネットを駆使してワンオフでのバンパーガードを製作してくれるショップを探してみた。これが思ったよりも苦戦して簡単には見つからなかったのだけれど、色々な所から情報を収集して行き着いたのが埼玉県川越市にありワンオフマフラーをメインで手がけるサクソンレーシングであった。

サクソンレーシングは形状や出面をミリ単位で拘るユーザーの期待に応えてくれるワンオフマフラーを製作してくれるショップで、マフラー以外にも今回お願いしたバンパーガードやキャリアラックなどのワンオフ製作を行ってくれる。

自身も初めてのワンオフパーツと言うことで来店時にラフ案を作っていって、実車を確認しながら代表の児島さんと製作担当の金子さんに素人ながら実現したい要望を伝えていった。

ある程度の要望を把握してもらってからプロ目線で実現できる形を示してくれて、そこからまたブラッシュアップしていくこととなる。話はパイプ径から始まって、どういったラインを作っていくのか、その角度や固定方法に至るまでお互いに納得出来る実現可能なレベルまで内容を落とし込んでいく。

こちらとしても妥協をすれば自己満足すらも薄れるかも知れないので、絶対に無理と思わない限りは細部まで要望を伝えて実現する方法を探ってもらった。

◆オンリーワンを目指したバンパーガードとは
ワンオフのバンパーガードは1本のパイプから切り出し、曲げて溶接していく作業となる。車体とバンパーガードを固定するベース製作から始まり、話し合ったラインに沿うように曲げていき、接合部分を溶接していく作業の繰り返し。とにかくバンパーとバンパーガードが離れるのは嫌だったので、その距離は特に強く要望した部分だ。

そしてもう一つの要望としてフロントに“メタル感”を加えたかったのでメッシュを溶接していて、統一感を出すためにバンパー内にあった樹脂メッシュも同じ物に交換してもらう。これも完全な自己満足だけれど、細部の統一感は拘りたい部分なのだ。

サクソンレーシングでワンオフパーツを作成する場合、通常であれば約2週間程度で完成するとのこと。今回はお盆シーズンも重なっているのでプラスαの日程で仕上げてもらった。その完成形がこれだ。

塗装はチッピングブラックでゴツゴツ感を強調している。そして理由は分からないのだけれど、どうしてもトヨタマークが入れたくてランクルのパーツを流用する形でメッシュ部分に固定。そしてガードのアンダー部分に補助灯を置くことでボリューム感をアップさせている。

アンダーからボンネットへ伸びるパイプはエアロのラインに合わせる形で立ち上げていき、左右のラインもバンパーの形状に合わせて伸ばしている。

そして拘ったバンパーとガードの距離は一定の間隔で沿わせている。特に気に入っているのが設置したトヨタマークのちょうど端端に入る曲げ部分で、バンパーガードの立体感を強調してくれている。

追加した補助灯はバルブを黄色に変更済み。HIDにするかLEDにするかハロゲンにするかで迷ったのだけれど、ここはあえてハロゲンをチョイスして柔らかさを感じる黄色い光としてみた。ルーフに設置したライトバーと同時に光らせると若干光量が足りないと思うけれど、雰囲気はあるので個人的には満足だ。

今回のワンオフパーツ製作は楽しさと大変さを感じながら、今までに無いカスタムの喜びを味わうことが出来た。少なくても現時点ではオンリーワンの車両になったと思うし、良くも悪くも“なんだこれ!?”と言われるクルマになっただろう。少しでも面白い世界だと思った人は小さな事から何かしらの手を加えてみて欲しい。クルマへの愛着が増すことは確実だから。

現時点ではオンリーワンのプリウスになったのかも?《写真撮影 土屋勇人》 ワンオフパーツ装着前の状態。インパクトあるカースタイルのフルエアロを装着している《写真撮影 土屋勇人》 マフラーはNUR-SPEC Quad Modelでオールステンレス+チタンカラーテールのVSRを装着《写真撮影 土屋勇人》 今回ワンオフパーツ製作を依頼したサクソンレーシング(埼玉県川越市)《写真撮影 土屋勇人》 サクソンレーシングの製作するマフラーはオーナーの想いを実現すべく細部まで拘って製作される《写真撮影 土屋勇人》 工場内には製作途中のマフラーが数多く並んでいた《写真撮影 土屋勇人》 サクソンレーシング代表の児島さん。自身もダッヂ チャレンジャーをカスタムしてイベントなどに参加している《写真撮影 土屋勇人》 こちらの細かい要望に応えながらマフラー製作をしてくれた金子さん《写真撮影 土屋勇人》 パイプを曲げる機械を使ってミリ単位で仕上げていく《写真撮影 土屋勇人》 パーツごとに溶接していく様子《写真撮影 土屋勇人》 塗装前の仮組み状態《写真撮影 土屋勇人》 塗装はチッピングブラック。顔の迫力がかなり増している《写真撮影 土屋勇人》 エアロのラインを意識して立ち上げている《写真撮影 土屋勇人》 特に拘ったバンパーとの距離は一定で理想的に仕上がった《写真撮影 土屋勇人》 補助灯を点灯するとオフ感はかなり増してくる《写真撮影 土屋勇人》 ラフ案が形になった嬉しさと、想像よりもインパクトがあって満足感高いカスタムになった《写真撮影 土屋勇人》 デモカーの125ハイラックス。後期専用 フロントバンパー 108,900円(税込)/車検対応サイドステップ立体タイプ 143,990円(税込)が装着されている《写真撮影 土屋勇人》 ワンオフマフラーは径も含めてデザインして製作される。125ハイラックス後期、車検対応マフラーは量産化されていて106,480円(税込)にて販売中《写真撮影 土屋勇人》 125ハイラックス ルーフキャリア 76,230円(税込)/ロールバーVer.2 140,360円(税込)/ルーフラック 71,390円(税込)《写真撮影 土屋勇人》 125ハイラックス ルーフキャリア 76,230円(税込)/ロールバーVer.2 140,360円(税込)/ルーフラック 71,390円(税込)《写真撮影 土屋勇人》 製作途中のルーフラックなど《写真撮影 土屋勇人》 マスキングである程度のラインを作っている《写真撮影 土屋勇人》 バンパーガードの固定部分も揺れなく装着出来るように仕上げている《写真撮影 土屋勇人》 メッシュ部分は板状から切り抜いて製作されている《写真撮影 土屋勇人》 組み上がっていくバンパーガード《写真撮影 土屋勇人》 溶接が終わった塗装前のバンパーガード《写真撮影 土屋勇人》 バンパーガードに使用したメッシュをバンパーへ装着した状態《写真撮影 土屋勇人》 補助灯は数あるブランドの中からKC HiLiTESをチョイスした。選んだ理由は完全に雰囲気《写真撮影 土屋勇人》 正面から見ると強そう。バンパーガードのインパクトは想像以上に強かった《写真撮影 土屋勇人》 撮影当日は雨で普通なら厳しい状況だけれど、このクルマならそれすら絵になる《写真撮影 土屋勇人》 絶対条件だったトヨタマーク。ランクルの影響でオフ感をアップさせる《写真撮影 土屋勇人》 補助灯に装着したフォグランプはあえてハロゲン黄色をチョイスする《写真撮影 土屋勇人》 バンパーガードで一番気に入っている曲げ部分。トヨタマークの端端で曲げている《写真撮影 土屋勇人》 奥に見えるグリル部分を揃えることで統一感をアップさせるという自己満足《写真撮影 土屋勇人》 バンパーに沿うように仕上がったガード《写真撮影 土屋勇人》