ランドローバー・レンジローバースポーツ 新型《photo by Land Rover》

ランドローバーは5月10日、新型『レンジローバースポーツ』(Land Rover Range Rover Sport)のワールドプレミアに合わせて、アイスランドの世界最大級のダムの放水路を新型で駆け上がるという、世界初のチャレンジの映像を公開した。

◆ジェームズ・ボンド映画の公式スタントドライバーを起用
この過酷な挑戦は、毎分750トンの水が勢いよく流れる世界最大級のカウランユーカルダムの193mの放水路を、新型レンジローバースポーツで駆け上がるというものだ。チャレンジの途中でトラクションを損なえば、ダムの放水路の麓から、その下の谷底まで90mも落下する危険を伴う。

英国ゲイドンのジャガー・ランドローバーのアドバンスト・プロダクト・クリエーション・センターで開催された新型のワールドプレミアイベントでは、激流のダムの放水路を駆け上がるチャレンジの様子が初公開されている。

新型レンジローバースポーツを操ったのは、ジェームズ・ボンド映画の公式スタントドライバー、ジェシカ・ホーキンス氏だ。同氏がステアリングホイールを握り、新型のグリップ、トラクション、パフォーマンス、安定性を披露している。

◆前代未聞の挑戦を支援する新型のテクノロジー
レンジローバースポーツはこれまで、パイクスピーク・ヒルクライムにおけるSUVでの新記録樹立、「EMPTY QUARTER」と称されるアラビア半島の砂漠の初横断、2018年には中国・湖南省の天門山にある「天国への扉」へと続く999段もの急階段の初走破など、さまざまなチャレンジを達成してきた。

ジャガー・ランドローバーのヴィークル・プログラム担当エグゼクティブ・ディレクター、ニック・コリンズ氏は、「ランドローバーのMLA-Flexアーキテクチャーと最新のシャシーシステムが一体となり、歴代モデルで最高レベルのダイナミズムを実現した。インテグレーテッドシャシーコントロールには、スイッチャブルボリュームエアスプリング、ダイナミックレスポンスプロ、電動アクティブロールコントロールなど、新技術を統合している」と語る。

水のあふれる川床、長く急勾配が続くダムのトンネル、40度もの傾斜のある岩壁を走り切り、谷底からダム頂上まで到達した後、最後の難関として放水路の登り坂が待ち受ける。294mの放水路からは、90mの落差を滝のように水が流れ落ち、車両のトラクションとドライバーの信頼性が試されるコース。火山地帯、岩場、浸水したトンネルを走破するチャレンジとなった。

◆「斜面の下に90m落ちる危険をわかっていながらのチャレンジ」
アイスランド最大の水力発電所がカウランユーカルだ。アイスランドの国営電力公社が運転しており、再生可能な100%グリーンエネルギーを供給する。カウランユーカルダムが放水を開始すると、およそ1時間で水流が毎秒200立法mに達する。

スタントドライバーのジェシカ・ホーキンス氏は、「谷側から見る放水路の水の勢いはすごく、手に汗握るほどの迫力。斜面の下に90m落ちる危険をわかっていながらの走行は、これまで成し遂げたことのない最もチャレンジングなドライブだった。急勾配と急流に立ち向かい、新型はコースを走破した。トラクション性能や安定感、そしてコマンドポジションからの視界は、私に大きな自信を与えてくれ、とても楽しいチャレンジだった」と話している。

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