BMW i7 のプロトタイプ《photo by BMW》

BMWは2月22日、開発中の新型EV『i7』のプロトタイプの新たな写真を公開した。i7は、BMW『7シリーズ』次期型のEV版に位置付けられる大型EVサルーンだ。

◆ラグジュアリーセグメントで最高レベルの快適性を追求
i7は現在、新しい施設で音響テストを受けている。その目標は、ラグジュアリーセグメントで最高レベルの快適性を実現すること。遮音性や振動を抑え、これまでにない快適性を確保するために、i7はBMWグループの研究所において、さまざまなテストを受けている。

ドイツ・ミュンヘンの研究センターでは、i7のプロトタイプ車両が、音響テストを行っている。音響特性を判断するために、モーターや走行時のノイズ、振動などが詳細に分析される。歩行者保護の観点から、モーター音のチューニングも行われている。

i7のドライバーは、無音またはハンス・ジマー氏と共同で開発された「BMW Iconic Sounds Electric」が選択できる。BMW Iconic Sounds Electric は、EVでも内燃エンジン車のようなドライビングプレジャーを体験したいという顧客に向けて開発されている。

基本的な設定では、BMW Iconic Sounds Electricは、BMWブランドのEVの基本的な特長を伝えるために、クリアな音色を採用している。しかし、ドライバーがアクセルを踏むと、負荷と速度が増すにつれて、走行サウンドが変化する。とくにスポーツモードでは、スポーティなサウンドに変わるという。

◆iXと同じ第5世代の「BMW eDrive」搭載
BMWグループが立ち上げたサステイナブルブランドの「i」は、小型EV&プラグインハイブリッド車(PHV)の『i3』、PHVスポーツカーの『i8』とラインナップを拡大してきた。最近では、新世代EVとして、4ドアグランクーペEVの『i4』、電動SUVの『iX3』、『iX』も発表している。

i7は、BMW『7シリーズ』次期型のEV版に位置付けられる大型EVサルーンだ。デビューは2022年内を予定している。i7には、電動SUVのBMW iXに搭載された第5世代の「BMW eDrive」テクノロジーを採用している。

iXのモーターは、フロントアクスルとリアアクスルに搭載された。「xDrive50」グレードの場合、ツインモーターは最大出力523hp、最大トルク78kgmを引き出す。0〜100km/h加速は4.6秒で駆け抜ける。xDrive50のバッテリーの蓄電容量は、105.2kWhと大容量とした。その効果で、1回の充電での航続(WLTPサイクル)は、最大630kmとなる。iXでは新しい充電技術により、高い充電出力でDC(直流)急速充電できる。xDrive50は最大出力200kWで急速充電できる。およそ35分でバッテリー容量の80%を充電することが可能だ。10分の急速充電で、最大で150km走行分のバッテリー容量を充電できる。

◆次期7シリーズ向けに開発された足回りを採用
i7の電費性能に関しては、WLTPサイクルの100km走行あたりの電費(見込み値)が、22.5〜19.5kWhと発表されている。iXのxDrive50グレードの電費性能は、100km走行あたり23〜19.8kWh (WLTPサイクル)と、i7に近い。両車がEVパワートレインを共有している可能性もある。

i7には、次期BMW 7シリーズ向けに開発されたサスペンション、ステアリング、ブレーキシステム、ドライビングダイナミクス、スタビリティシステムを搭載する。

次期7シリーズでは、スポーティさと乗り心地のバランスを新たなレベルに引き上げるように設計されているという。さまざまなパワートレインに合わせて、ホイール、サスペンション、スプリング、ダンパーなどを最適にチューニングしている。

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