ホンダの中国部門は12月16日、新型『インテグラ』(Honda Integra)を発売した。現地ベース価格は、12万9900元(約230万円)と発表されている。
◆米国のアキュラバージョンとは別モデル
新型インテグラに関しては、ホンダの高級車ブランドのアキュラが、2022年に米国市場で16年ぶりに復活させる予定だ。こちらは、5ドアのリフトバックセダンとして登場する。
一方、今回中国で発売された新型インテグラは、新型『シビックセダン』がベースの4ドアセダンだ。中国向けの新型インテグラは、新型シビックセダンをベースに、専用の前後マスクを採用している。
ホンダは中国において、東風汽車との合弁の東風ホンダ、広州汽車との合弁の広汽ホンダの2社を展開している。この2社のうち、新型インテグラは広汽ホンダから発売される。これに対して、新型シビックセダンは、東風ホンダが取り扱う。また、広汽ホンダのラインナップには『ヴェゼル』があるが、ヴェゼルの東風ホンダ版として、『XR-V』が用意されている。さらに、広汽ホンダの『フィット』に相当するのが、東風ホンダの『ライフ』だ。これらと同様、新型インテグラと新型シビックセダンは、ホンダの中国合弁2社の兄弟車の関係になる。
◆新型シビックセダンと異なる前後マスク
新型インテグラと新型シビックセダンの外観の違いは、前後マスクに集中している。フロントグリルは、インテグラはハニカムメッシュパターンで、シビックセダンの横基調に対して、スポーティさが強調された。フロントバンパーは、『シビック』が3分割デザインで、両サイドにフォグランプが配された。一方、インテグラは、バンパー中央のみに開口部を備えており、バンパーにフォグランプは装備されていない。
リアは、バンパーのデザインが両車で異なる。インテグラはディフューザー風デザインで、エグゾーストパイプは左右2本出し。シビックにはディフューザーはなく、エグゾーストパイプは1本出し。テールランプはインテグラのほうが、シビックよりもトランクリッドに回り込んだ部分がスリムになっている。
真横から見た場合、両車のキャビンやドアのデザインは共通。新型シビックセダンの特長的なリアクォーターウインドウの形状が、新型インテグラにも受け継がれている。
◆最大出力182hpの1.5リットルターボに6速MT
パワートレインについては、全車に1.5リットル直列4気筒ガソリン「VTEC」ターボエンジンを搭載する。最大出力は182hp、最大トルクは24.5kgmを引き出す。大容量ターボチャージャー、高剛性クランクシャフト、高剛性オイルパンなどの技術を採用している。リアには、「240ターボ」のエンブレムが装着された。これは、最大トルクが240Nmを意味している。
この1.5リットルターボエンジンに組み合わせるCVTは、トルクコンバーターの性能を引き上げるとともに、「ステップシフト」プログラムを改良している。
新型インテグラには、6速MTも用意される。ショートストロークと高剛性のシフトを可能にしている、と自負する。パフォーマンスに対する顧客のニーズを満たすために、中国市場の同じクラスでは珍しいマニュアルトランスミッション仕様を設定した。
◆イメージカラーは「ファイアリーイエロー」
新型インテグラは、中国ではスポーティなミッドサイズセダンに位置づけられる。イメージカラーとして、燃えるような黄色の「ファイアリーイエロー」と「エメラルドブルー」の2色を選んだ。ファイアリーイエローは活力と自由な精神を表し、エメラルドブルーは優雅さを表現したという。ファイアリーイエローは、ダイナミックで前衛的な動きを示し、エメラルドブルーは、静的で深いオーラを醸し出すことを目指す、としている。
ホンダ インテグラ 復活、シビック 新型がベース…中国発売
2021年12月20日(月) 12時30分
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