オペル・ロックス e《photo by Opel》

オペルは8月25日、2名乗りの小型EVの『ロックスe』(Opel Rocks-e)を欧州で発表した。シトロエン『アミ』のオペル版となる。

◆シトロエンのシティコミューターEVがアミ

シトロエンはブランド誕生から100年間、大胆さと創造性をもって、誰でもアクセスできるモビリティを追求してきた。そして101年目となる2020年、ブランドの完全電動化への流れに従い、新たなモビリティとして、アミを発表した。「アミ」の車名は、1960〜1970年代の小型大衆車に使われていたものだ。

アミは、現在の都市部の交通や環境問題に対するシトロエンの革新的な回答、と自負する。サービスや消費形態の面で、まったく新しい顧客体験を生み出すことを目指している。

フルEVの2シーター車で、快適で安全性が高く、コンパクトで小回りが利き、さまざまなカスタマイズが可能だ。自動車の既成概念を覆すユニークな特長を備えたアーバンモビリティになるという。

◆エンブレムや14インチアルミホイールなどがアミとは異なる専用デザイン

シトロエンはこのアミを、同じくステランティスに属するオペルに供給し、オペルはロックスeとして、ドイツ本国などの欧州市場に投入する。エクステリアは、車体前後のエンブレムや14インチアルミホイールなどが、アミとは異なる専用デザインとなる。

ボディサイズは、全長2410mm、全幅1390mm、全高1520mm。車両重量は471kgに抑えられた。最小回転半径は3.6mと、取り回し性に優れる。オペルによると、バスや地下鉄、路面電車などの公共交通機関のほか、二輪車、自転車、スクーター、キックスクーターなどの代替手段として開発したという。ボディサイドには小型の「エアバンプ」が装備され、車体を損傷から保護する。

キャビンへのアクセスを容易にするために、運転席側には逆ヒンジ式のドアを採用した。車内に乗り込み、スマートフォンを専用の場所に置く。スマートフォンがダッシュボードのメイン画面になり、ナビゲーションや音楽にアクセスできる。

スマートフォンとの連携も強化されている。ドライバーは、航続、バッテリーの状態、充電の残り時間、メンテナンススケジューリングなど、車両に関する重要な情報に、いつでもスマートフォンにダウンロードした「myOpel」アプリからアクセスできる。

◆1回の充電での航続は最大75km

EVパワートレインのモーターは、最大出力が8.2hpだ。最高速は45km/hの性能を備える。バッテリーは蓄電容量5.5 kWhのリチウムイオンで、フロア下にレイアウトされる。1回の充電での航続は最大75kmだ。オペルによると、毎日の通勤やちょっとした外出など、都市部での移動に最適で、75kmの航続は、都市部のユーザーの1日の平均移動距離を上回るという。バッテリーの充電は、標準的な家庭用ソケットで、およそ3時間30分で完了する。3mの長さの充電ケーブルは、助手席のドアから簡単に取り出すことができる。

オペルは電動化攻勢を続けている。オペルは、若いドライバーから都市部の会社に通勤するユーザーまで、ほぼすべてのドライバーが購入できるロックスeを投入する。オペルのEVとしては、『コルサe』に続く形となり、ブランドのEVラインナップを拡大する。

ロックスeのドイツ本国でのベース価格は、小型車よりも抑えられ、月々のリース料金は公共交通機関の定期代と同等になる見通し。ロックスe はドイツでは今秋以降、オンラインまたは一部のディーラーで、オーダーできるようになる予定だ。ドイツ以外の欧州市場にも2022年、拡大展開する予定、としている。

オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》 オペル・ロックス e《photo by Opel》