スズキ・イグニス 改良新型(欧州仕様)《photo by Suzuki》

スズキの欧州部門は8月10日、改良新型『イグニス』(Suzuki Ignis)を8月中に欧州市場で発売すると発表した。

イグニスは、スタイリッシュな外観と使い勝手の良さを追求したクロスオーバー車だ。スズキの歴代モデルのデザイン要素を継承しながら、新しさと存在感のあるスタイリングを持つコンパクトクロスオーバーとして開発された。新世代のプラットフォームは、軽量・高剛性なのが特長だ。これに新設計のサスペンションを組み合わせ、多様な走行条件でも安心して運転できる高い操縦性を追求している。

このイグニスが、2016年のデビューからおよそ4年が経過し、初の本格改良を受けた改良新型が、8月中に欧州で発売される。タフなイメージを強化し、アップグレードされたエクステリアを採用している。

◆1.2リットルディーゼルに12Vマイルドハイブリッド

欧州仕様車には、1.2リットル 「K12D DUALJET」ディーゼルエンジンを改良して搭載する。新開発のデュアルインジェクションシステムを採用し、力強いレスポンスと高い燃費を追求した。この高レベルのバランスは、電動インテークVVT(可変バルブタイミング)、可変排気量オイルポンプ、電動ピストン冷却ジェットなどの改良により、可能になったという。最大出力は83ps、最大トルクは10.9kgmを引き出す。

マイルドハイブリッドシステムは、リチウムイオンバッテリーの蓄電容量を3Ahから10Ahに拡大した。マイルドハイブリッドシステムは、減速時に生成される運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、リチウムイオンバッテリーに蓄電する。この電力が加速時にエンジンをアシストして、燃費を向上させる。

12Vのマイルドハイブリッドシステムは、ジェネレーターとスターターモーターの機能を兼ねる「スタータージェネレーター(ISG)」を組み込んだコンパクトで軽量なユニットだ。ISGはベルト駆動でエンジンをアシストし、回生ブレーキによって電気を生み出す。ISGユニットの最大出力は2.3kWで、最大トルクは50Nmだ。

改良新型の欧州仕様車には、オプションでCVTを設定した。低速での加速性能と、高速巡航時の優れた燃費を追求する。VVTガソリンエンジンも、快適なドライブ体験が得られるよう、改良を受けている。2WDのMT車の場合、欧州複合モード燃費は19.7km/リットル、CO2排出量は114g/km(いずれもWLTP計測)と公表されている。

◆SUVの要素を取り入れた新デザイン

エクステリアには、SUVのデザイン要素を取り入れているのが特長だ。フロントグリルは5スロットグリルをモチーフとした新デザイン。フロントバンパーには、シルバーのアンダーガーニッシュが組み込まれた。LEDプロジェクターヘッドランプに、スタイリッシュなデイタイムランニングライトを組み合わせる。黒塗りのAピラーとBピラー、フェンダーガーニッシュ、クラムシェルボンネットなどは、スズキのデザインの伝統だ。

リアは、バンパーがボディ同色の新デザインだ。ルーフレールも装備されている。スズキによると、タフなデザインに高い着座位置、高い地上高を組み合わせることにより、コンパクトな都市型SUVに見えるデザインを狙ったという。欧州仕様には、キャラバンアイボリーパールメタリック、ラッシュイエローメタリック、タフカーキパールメタリックの3つの新色が設定された。アルミホイールは、ブラックの新デザインだ。

◆メータークラスターを新デザインに変更

インテリアは、新デザインのメータークラスターを備えたインストルメントパネルを導入した。白と黒のコントラストが強調されている。アクセントカラーとして、ラズリミディアムブルーパール、ミディアムグレーメタリックをあしらう。-

グレーまたはブルーのシート生地に合うように、新たにガンメタグレーまたはブルーのアクセントが追加された。内外装をカスタマイズするオプションも、豊富に用意されている。

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