BMWは、『X2』(BMW X2)のプラグインハイブリッド車(PHV)、「X2 xDrive25e」グレードを欧州で発表した。
◆燃費は52.6km/リットル
X2 xDrive25eは、BMWの「SAC」(スポーツ・アクティビティ・クーペ)の最小モデル、X2をベースにしたPHVだ。PHVパワートレインは、フロントにBMW「i」ブランドのPHVスポーツスポーツカー、『i8』用がベースの1.5リットル直列3気筒ガソリンターボエンジンを積む。最大出力125hp/5000〜5500rpm、最大トルク22.4kgm/1500〜3800rpm。6速「ステップトロニック」トランスミッションを介して、前輪を駆動する。
最大出力95hp、最大トルク16.8kgmを発生するモーターはリアアクスルに配置され、後輪を駆動する。エンジン駆動の前輪と合わせて、4WDとなる。PHVシステム全体で、220hpのパワーと39.3kgmのトルクを獲得した。動力性能は、0〜100km/h加速が6.8秒、最高速は195km/hとなる。
二次電池(バッテリー)は、蓄電容量10kWhのリチウムイオンバッテリーだ。モーター単独でのEVモードの航続は、57kmの性能を備えている。この効果もあって、欧州複合モード燃費は52.6km/リットル、CO2排出量は43g/kmの優れた環境性能を実現している。
バッテリーの充電は、標準装備の充電ケーブルを使用して、家庭用ソケットで充電できる。出力3.7kWの「BMW i Wallbox」を使用すると、充電にかかる時間はおよそ3.2時間だ。充電ソケットは、左フェンダーのフラップの下に設けられる。
◆EVモードの最高速は135km/h
ドライバーはセンターコンソールの「eDrive」ボタンを操作して、ドライブシステムの作動モードを変更できる。eDRIVEの標準設定の「AUTO」では、インテリジェントな駆動システムにより、あらゆる運転状況でエンジンとモーターを最適に連携させる。
ナビゲーションデータは、PHVシステムの効率化にも利用され、燃費と運転の楽しさの両方を追求する。ナビゲーションガイダンスを有効にすると、予測的なエネルギーマネジメントが可能に。駆動システムを制御するために、ルートプロファイルも考慮される。eDriveの「MAX」モードでは、モーター駆動を最大限に利用して、EVモードで最高速135km/hを可能にする。
さらに、「SAVE BATTERY」モードも用意される。これにより、ドライバーは運転中、高電圧バッテリーの容量を維持、回復、増やすことができる。例えば、都市においてEVモードで走行する時に、バッテリー容量を節約できる。ドライビングエクスペリエンススイッチは、運転モードに関係なく使用できる。ドライバーは、「COMFORT」、「SPORT」、「ECO PRO」モードを切り替えることにより、駆動系やサスペンションの設定を変更できる。
◆スマホで空調などを遠隔操作
X2のPHVには、歩行者警告システムを標準装備する。EVモードで30km/h以下の速度で走行する際、電動モデル専用に設計された走行音が発生し、他の道路利用者に接近車両の存在を知らせる。
インテリアは、スマートフォンを使用して、「BMWコネクテッド」経由で、空調などを遠隔操作できる。トリム仕様は、「アドバンテージ」、「アドバンテージプラス」、「Mスポーツ」、「MスポーツX」を設定する。これらのパッケージに加えて、BMW X2のほぼすべてのオプションが選択できる。
なお、リチウムイオンバッテリーは、後席の下に搭載される。そのため、荷室容量は、ガソリンエンジンとディーゼルエンジン搭載のX2とほぼ同等、としている。
BMW X2 にPHV、EVモードは最大57km…欧州発表
2020年06月03日(水) 06時15分
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