マルチスズキ・スーパーキャリイの天然ガス車「S-CNG」《photo by Maruti Suzuki 》

スズキのインド子会社のマルチスズキは5月22日、『スーパーキャリイ』(Maruti Suzuki Super Carry)にインド小型商用車として初めて、「BS6」基準に適合した天然ガス車の「S-CNG」を設定した、と発表した。

インド向けのスーパーキャリイは、広い荷台と取り回ししやすく安定性に優れた車体、長距離運転でも快適な広い室内を備え、商用車としての実用的な使い勝手を高めている。

スーパーキャリイは、2016年秋にインドで発売された。2019年12月には、発売からおよそ3年で、累計販売台数5万台を達成している。スーパーキャリイは、マルチスズキのハリヤナ州グルガオン工場で生産を行う。インド国内におよそ250拠点のネットワークを擁するマルチスズキの商用車専売ディーラーを通じて、販売されている。

マルチスズキは、このスーパーキャリイにインド小型商用車として初めて、BS6基準に適合した天然ガス車のS-CNGを設定した。インドでは2020年4月、新たな排出ガス基準のBS6が施行された。BS6は欧州のユーロ5に相当する新基準で、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を、およそ25%削減することが求められる。

マルチスズキは、幅広い車種に天然ガス車のS-CNGを用意している。スーパーキャリイのBS6 S-CNGでは、最適なパフォーマンス、安全性、エンジンの耐久性、利便性、燃費を実現するように設計された。デュアルECU(電子制御ユニット)とインテリジェント噴射システムを搭載し、あらゆる道路で最適なパフォーマンスと高い運転性を可能にする、としている。