気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………
トヨタ自動車が、生産委託先のグループ傘下を含めて国内の全車両工場で生産調整を実施すると発表した。きょうの読売や日経などが取り上げているが、それによると、大型連休の休業期間を、当初予定していた「5月2〜10日(9日間)」から「5月1〜11日(11日間)」に変更し、生産台数を抑える。今回の稼働停止に伴う減産台数は、約7万9000台を見込むという。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、新車販売が世界的に落ち込んでいることや、海外から調達している部品の納入が難しくなることが要因だ。5月1日と11日の2日間は、国内全15工場を非稼働日とする。高級車ブランド「レクサス」を生産する田原工場は5月12日から5日間(営業日)一部を停止するほか、5月から2カ月間、一部ラインを1直体制にする。
ハイブリッド車『プリウス』などを生産する堤工場と日野自動車の羽村工場は12日から4日間、一部を止める。また、小型車『ヤリス』などを生産する傘下のトヨタ自動車東日本は、岩手工場を12日から2日間、東富士工場を12日にそれぞれ一部休止するという。
さらに、部品調達が滞ることから、『カローラ』などを生産する高岡工場と豊田自動織機の長草工場の一部ラインは、4月20日から3日間停止。子会社のダイハツでもの国内3工場について新たに生産を停止するほか、停止期間を延長するという。
国内の自動車工場での生産調整はトヨタのほかにも、スバルやホンダ、スズキ、日産自動車などでも行われている。日本を代表するものづくりの企業としては、生産を維持して雇用を守ることも大切だが、緊急事態では、生産維持は美談ではなく、従業員の命を守ることが最優先であり、工場の一時休止は外出自粛にもなる。コロナの感染拡大を防ぐためにも、手遅れにならない前に東芝のような本社や工場などの国内全拠点の「臨時休業」もやむを得ないだろう。
2020年4月16日付
●一人10万円給付検討、政府・与党、所得制限隔たり(読売・1面)
●3月訪日客93%減、前年比過去最大、入出制限拡大で(読売・1面)
●トヨタ国内全工場生産調整(読売・2面)
●スバルの減産、計10万台超に、ホンダ、スズキも休止(読売・8面)
●鉄道なぜダイヤ維持、利用者は激減、でも混雑回避へ(朝日・26面)
●JR北、1450人帰休、民営化後初、客減り来月から(毎日・2面)
●ホンダ、生産一部停止、部品調達遅れ、スバルは再開延期(毎日・7面)
●東芝、本社・国内工場を休業、ANAも一時帰休拡大(産経・2面)
●トヨタが描く,対コロナ戦略、雇用守り、攻めの異業種連携(産経・10面)
●新型コロナ、高級ホテル相次ぎ休業(産経・11面)
●ガソリン12週連続値下がり(産経・6面)
●マスク・防護服買い上げ、売れ残り時、首相が増産促す、ソニーなど協力(日経・1面)
トヨタが国内の全工場で生産調整、7万9000台減産へ[新聞ウォッチ]
2020年04月16日(木) 08時53分
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