ホンダ フィット 新型《撮影 小林岳夫》

「オデッセイ並みのラゲッジスペース」というキャッチコピー、覚えていらっしゃいますでしょうか? スペースが限られたコンパクトカーなのに、これ1台でなんでもできちゃう、驚くほどのオールマイティ性能の高さ! これが『フィット』が脈々と受け継いできた、真骨頂だと思います。

ホンダという自動車メーカーは、とにかくパッケージング技術がスゴイといつも感心させられちゃうんですが、さすがのセンタータンクレイアウト。室内の広さは目を見張るものがありますね〜。このクラスで、後部座席の座面がチップアップできるのはフィットだけですし、本当に使い方自由自在です。


そして、目と言えば、視界の良さも感動ポイントですね。運転席に座っていると、サンルームにいるような、ガラス張りのショーウィンドウの中にいるような、そんな気にさせられるくらい明るい。見渡せる感がすごいんです。

フロントウィンドウの下部も、左右がきちんとピン角になっているし、ワイパーも見えないし、本当に抜かりのない視界が確保されていました。しっかり見えるって、やっぱり安心感メチャクチャ高いですからね。

そして走りもグッとよくなりました。これまでのフィットって、誤解を恐れずに言ってしまうと、少々跳ねる感じが強かったんですよ。正直言っちゃうと、センタータンクレイアウトってこの症状消せないんだなぁ〜って思ってたくらい。


ところが今回はほとんど感じさせないくらいに、上手く跳ね感が消えてるじゃないですか! やっぱり熟成させるっていうのも必要なことなんですね。

最後にデザイン。私は「クルマの購入動機は見た目が8割」と少なくても四半世紀はずっと言い続けていますが、この柴犬感覚のペットのような愛くるしいデザイン。思わず名前をつけたくなりました。出動回数が多い、毎日乗るクルマだからこそ、こういった演出は必要だと思います。



■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

竹岡圭|モータージャーナリスト、タレント
「クルマは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリスト。テレビのバラエティ番組のMCから、官公庁の委員まで、硬軟幅広く携わっている。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦、現在は全日本ラリー選手権に自らチームを立ち上げチャレンジ中。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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