オリンピックイヤーだからこそ懐かしみたい1964年をテーマにした企画展も。ノスタルジック2デイズ2020開催。《撮影 中込健太郎》

日本最大級のクラシックモーターショー「ノスタルジック2デイズ」が今年も開催された。(2月22〜23日、パシフィコ横浜。主催:芸文社)

今回で12回目を数えるノスタルジック2デイズ。オリンピックイヤーの今年は前回の東京オリンピックが開催された1964年にフォーカスした特別企画展をはじめ、『サーキットの狼』の主人公・風吹裕矢仕様のロータス『ヨーロッパ』や、本格的なモータリゼーションを前に国産の自動車産業の黎明期のモデル、富士自動車『フジキャビン』、住江製作所『フライングフェザー』、トヨタ『2000GTボンドカー』などの特別展示車はじめ、往年の名車の数々が多数会場に並んだ。

また100周年を迎えたマツダ、旧車としても人気の『スカイラインGT-R』のパーツの供給もスタートしたNISMOのブースなども登場。単なる中古車マーケットの一角ではなく、日本のクルマ作りのこれまでも様々な角度から懐かしみ、振り返ることのできる内容になっていた。

また、話題のEスポーツの体験ができるブースも。レーシングヒーローブースにはランチア『ストラトス』のレプリカ、リスターベル『STR』とコラボレーション。ストラトスはじめ、往年の名車でさまざまなコースをドライビングできる体験ができるコンテンツも展開。幅広い年齢層から好評を博していた。

その他、これを目当てにしている来場者も少なくないスワップミートなど物販のコーナーや、旧車系のショップが持ち込んだ希少車も多数並び、早くも売約済みの札が掲げられているクルマなどもあり、盛り上がりを見せていた。

コロナウイルス肺炎のリスクで、各イベントが中止されるなか、開場時間には長蛇の列ができていた。《撮影 中込健太郎》 生沢徹がドライブするスカイラインが、式場壮吉の駆るポルシェを抜いたのも、1964年のこと。そおシーンが再現されていた。《撮影 中込健太郎》 2020年1月に亡くなった砂子義一さんん。レジェンドドライバーはこれまで11回毎回ノスタルジック2デイズの会場に駆けつけてくれていた方でもある。レジェンドドライバーの訃報を悲しむ来場者は多い。《撮影 中込健太郎》 比較的会場周辺の人出自体が少なめな中、今年も盛況を博していたノスタルジック2デイズ。《撮影 中込健太郎》 サーキットの狼の作者池沢早人師さんのトークショーに合わせて、主人公風吹裕矢の愛車を模したロータスヨーロッパSPも特別展示された。《撮影 中込健太郎》 ステージプログラムも多数。選ばれし10台で紹介されるスカイライン2000GT-A。《撮影 中込健太郎》 ワクイミュージアムではステアリングの革巻き工程の実演を会場で行っていた。細やかな手作業は日本人には得意とするところであり、素材の革の見立ても、オリジナルに勝るとも劣らない厳格なものだ。《撮影 中込健太郎》 ワクイミュージアムビスポークとして、リフレッシュしたシルバーシャドウ系モデルを紹介している。常にバックオーダーを抱える人気なのだそうだ。自動車史の中でもエポックメイキングな技術がふんだんに盛り込まれたクルマを現代でも日常の足として使えるレベルに。高いレストア技術が紹介されていた。《撮影 中込健太郎》 レストアしたシルバーシャドウ。ドアに最初に扱ったディーラーの銘板が貼ってあったので、それも復元したという。《撮影 中込健太郎》 ワクイミュージアムで復元途中のコーニッシュクーペ。メカニズムの一つ一つが、先進的で、モダンだ。《撮影 中込健太郎》 マツダは創立100周年の今年、レストアプロジェクトの最後に、この三輪トラックを仕上げており、間も無く最終完成を迎える。単に絶版車の復元ではなく、かつてどうしてこういうクルマを作ったか、志を学び、気づきを得ることが本質、とマツダ広報では話す。《撮影 中込健太郎》