三菱自動車の欧州部門は9月16日、『アウトランダーPHEV』(Mitsubishi Outlander PHEV)の2020年モデルを発表した。
アウトランダーPHEVは2013年10月、欧州最初の市場としてオランダで販売を開始した。その後順次、欧州各国に販売エリアを拡大してきた。現在はこのアウトランダーPHEVが、三菱自動車の欧州市場における最量販モデルに成長している。
◆装備充実の入門グレード設定
2020年モデルには、新たな入門グレードを設定した。エントリーグレードとはいえ、DABラジオ、フロントシートヒーター、デュアルゾーン空調コントロール、キーレスエントリー、リアパーキングセンサー、リアスポイラー、クルーズコントロール、電動折りたたみ式ドアミラー、LED デイタイムランニングライト、ヘッドランプウォッシャーなど、装備を充実させた。オートヘッドランプ、雨滴感知ワイパー、自動防眩ルームミラー、プログラム可能な空調システムも採用される。
2020年モデルでは、すべてのモデルに電動ランバーサポートを備えたシートを標準装備した。快適性とサポート性を高めるために、リアシートには改良を施した。ダッシュボードも変更され、新しい空調コントロールとインフォテインメントシステムに対応している。
◆欧州仕様の燃費は49.5km/リットル
アウトランダーPHEVは2019年モデルで、駆動用バッテリーとエンジンを新設計する大幅改良を実施した。モーターやジェネレーターの出力を向上させるなど、プラグインハイブリッドEVシステムの主要構成部品のうち、ほぼ一新といえる約9割のコンポーネントを改良している。
エンジン排気量は、2.0リットルから2.4リットルに、400cc拡大した。このガソリンエンジンは、カムプロフィールの変更とバルブタイミング制御により、アトキンソンサイクル化を図り、低回転域で効率性の高い発電を可能にしている。
また、エンジン発電制御を全域で見直し、エンジン音を大幅に低減させることで、発電によるエンジン始動時の違和感を低減した。三菱自動車の欧州部門によると、モーター駆動が生み出す気持ちよい走りが、いっそう楽しめるチューニングを施しているという。
さらに、駆動用のリチウムイオンバッテリーの蓄電容量は、約15%向上させ13.8kWhに。最大出力も約10%引き上げた。ジェネレーターやリアのモーターの出力も約10%向上させることにより、力強い走りを追求した。パワースペックは、エンジンが135ps、フロントモーターが82ps、リアモーターが95psとなる。
環境性能に関しては、国際基準の新燃費表示「WLTPモード」で、複合モード燃費が49.5km/リットル、CO2排出量が46g/km、EVモードの航続は最大46km。動力性能は、0〜100km/h加速が10.5秒、最高速が170km/h。EVモードの最高速は135km/hに到達する。
◆最新のコネクトと先進運転支援システム
コネクティビティも充実する。最新の8インチディスプレイを備えたSDA(スマートフォンリンク・ディスプレイ・オーディオ)システムを搭載した。Appleの「CarPlay」とグーグルの「Android Auto」、デジタルラジオに対応し、Bluetooth接続も可能にしている。
また、360度のカメラ、アダプティブクルーズコントロール、車線逸脱警報システム、衝突被害軽減ブレーキシステムなどの最新の先進運転支援システム(ADAS)を、グレードに応じて採用している。
三菱 アウトランダーPHEV、2020年モデルを欧州発表
2019年09月18日(水) 16時15分
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